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『JOC大学・ビジネスゼミナール』レポート(2008/03/31)

JOC大学とは?

『JOC大学』という聞き慣れない言葉。。。

これは、今期の特別事業の一環である『支部交流推進事業』の第2弾として『JOけいはんブロック』がプロデュースする事業の総称です。その事業は2つのPartに分かれており、Part1が『ビジネスゼミナール』、Part2が『課外オリエンテーション』として、別々の日に開催されます。今回は、3月7日(金)に開催されましたPart1の『ビジネスゼミナール』に関するレポートです。

企画のコンセプトですが。。。

今回の企画は、元々、「ブロック事業ならではの、地域性を出した事業が出来ないだろうか。。。」「何かしらの勉強ができる事業を開催したい。。。」との想いから出発しています。そこに、「京都には多くの大学があるので、それも活かせないだろうか。。。」というスパイスを加えて考慮した結果、次のような基本コンセプトを持った勉強会が立案されました。

  • 『夢』や『発想』に挑戦している人や、そこから生まれた商品にスポットをあて、そのエピソードやプロセスを主題とした勉強会を実施する。
  • 地域的・学術的な観点から『京都大学・桂キャンパス』で開催する。社会人になってからは味わえない授業形式で。
  • 題材は、『起業』『産官学連携』に『遊び心』を含んだ、わかり易い実例を取り上げる。また、『京都大学』のからんだ『旬な話題』を。
そして授業内容(開催概要)が決定! 

その後、ブロック担当者のアプローチを経た結果。。。
当日の授業内容(開催概要)が決定しました。

給食(食事): 『総長カレー』
京都大学・尾池総長のプロデュースによる名物カレー。
レトルト商品は、某通販サイトの目玉商品の一つ。
1講目:コラボレーション・ゼミナール
講義:早稲田大学・京都大学・黄桜の共同開発ビール
『ホワイトナイル』『ブルーナイル』の概要について。
講師:京都大学産官学連携センター教授 澤田芳郎氏
2講目:ベンチャー・ゼミナール
講義:まるで人間。二足歩行ロボット『クロイノ』誕生のストーリー。
講師:京大ベンチャーズ 「ロボ・ガレージ」代表
ロボットクリエイター 高橋智隆氏
会 場:京都大学・桂キャンパス ローム記念館
そして迎えた、ゼミナール当日。。。 給食:総長カレー(噂の。。。)

まずは、給食(お食事)です。京都大学・尾池総長のプロデュースによる、噂の『総長カレー』が出ました。気になる味ですが。。。当日に参加された皆さんの評判は良かったです。当日不参加の皆さんも、京都大学の桂キャンパスや吉田キャンパスへ行くと食べることが出来ます。京都に住んでいても、なかなか行く機会のない『京都大学』を訪問すること自体も、話しのネタになるかも知れませんので、ご興味のある方はお試しいただけたら。。。と思います。

そんなこんなで食事が終わって。。。
講義が開催される「ローム記念館」の大ホールへ移動です。

授業に先立ち、当日の日直(ご本人の談です!)である、田中Pブロック長のご挨拶があり、勉強会がスタートしました。


1講目:コラボレーションゼミ 早大+京大+黄桜=共同開発ビール

1講目は、早稲田大学・京都大学・黄桜の共同開発ビール『ホワイトナイル』『ブルーナイル』の概要についてのお話です。

元々は、2002年に、エジプト考古学で有名な早稲田大学・吉村作治教授が某企業との研究開発において『古代のエジプトで飲まれていたビール』を再現しようとした時、醸造に必要な『古代種エンマー小麦』は世界のどこでもほとんど栽培されていませんでした。 ところが、京都大学大学院の栽培植物起源学研究室が、この幻の『古代種エンマー小麦』の種子をエチオピアで収集・保存しており、このプロジェクトに供給したところから始まったそうです。

しかし、そこで再現されたビールは味や価格の点から、一般向けに商品化できるものではなかったそうです。その後、京都大学内で『古代エジプトビール』を再現するのではなく、『幻のエンマー小麦を使用し、京都の名水で仕込んだ地ビール』というコンセプトを持った商品開発が提案され、様々なアプローチを経て、現在の形。。。正確には『エンマー小麦を使用した現代ビール=ホワイトナイル』『デュラム小麦を使用した発泡酒=ブルーナイル』。。。に仕上がり、販売にいたったとのことです。京都大学としては、このビール開発を『大学の広報プロジェクト』の一つとして位置づけているそうです。

澤田氏は、京都大学の産官学連携センターの教授です。今回のゼミナールで、澤田教授と京信JOCのつながりが出来ました。お仕事で「大学の研究室に相談したいけれど、誰に相談していいかわからない。。。」というJOC会員さんは、澤田教授の窓口をご利用されるのも選択肢の一つです。

2講目:ベンチャーゼミ 二足歩行ロボット『クロイノ』『FT』

2講目は、ヒューマノイド型ロボット『クロイノ』『FT』についてのお話です。講師は、ロボットクリエイターの高橋智隆氏です。

高橋氏は、ポピュラーサイエンス誌の「未来を変える33人」に選出されるなど、多くのメディアで紹介されている、今まさに話題の方です。高橋氏は、ロボットが二足歩行する時に、人間と同じような膝の動きをする部分で特許を保持されています。それにより、まるで人間と同じような動きをするのです。

当日の講義では、実際に『クロイノ』『FT』の動くところを見たり、ロボットのサッカー大会『ロボカップ世界大会』で優勝した時の映像を見たり。。。会場からはそのたびに歓声があがりました。その歓声は、「すごいものを見た!」という全く純粋な反応と、『ロボット』という名称を聞いた時に受けるであろう一般的に思い込んだ印象とは明らかに違う存在を感じた反応が、入り混じっていたように思いました。

高橋氏が創造する『ロボット』のコンセプトは、人間が親しみを感じる『デザイン』『パフォーマンス』だと思います。望んだ『パフォーマンス』を愛着の感じる『デザイン』で包んだ『ロボット』。。。これこそが、近い将来、家庭に入っていくための条件なのでしょう。

そして、女性の動きを追求した『FT』の誕生により、今までとは違うジャンルのメディアに紹介されていることが、それを証明しているのではないでしょうか。実際、当日の講演会にも某雑誌の取材が入りました。

『起業』や『産官学連携』って。。。

当日の全般的な感想になりますが。。。

『起業』や『産官学連携』というと、総じて大企業や他人の話としてとらえがちです。ついつい自分には関係のない話だというような。でも、技術的な部分は後にして、少なくとも『発想』とういう部分では誰にでも平等にチャンスがあることを確認できたゼミナールだったと思います。そして、『夢』や『発想』こそがビジネスチャンスのスタートラインだと思います。

最後になりましたが。。。

それと。。。 今回の事業は、講師の先生との出演交渉から、当日の設営・運営・会場設備の操作まで。。。そのすべてをブロック担当者が行いました。ホストブロックにとっても有意義な経験だったと思います。

最後になりましたが、当日にご参加いただきました皆様、有難うございました。


(追伸)4月5日開催の、『JOC大学・課外オリエンテーション ザ・HANAMI』へのご参加も宜しくお願いします。



( 嵯峨野部会 木村孝司 )

京都信用金庫

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