皆様、年度初めの慌ただしい時期、いかがお過ごしでしょうか?
SF研究会室長、篠原です。
先日、3月25日に「第8回 サイエンスファンタジー研究会」を開催致しました。
今回は「商品、それを作り出す材料、原料、部品、機械の組み合わせ」と言うテーマでJOC本店部会にも在籍されておられる鈴鹿様のご協力の元、自身の務められておられる「聖護院八つ橋様」の本店工場にて工場見学と鈴鹿様のご講演をご拝聴させて頂きました。
初めは2班に分かれて工場見学組と聖護院八つ橋様の歴史に関わるビデオ鑑賞を交代で行いました。ビデオの内容は聖護院八つ橋様の社名の由来や商品の起源や製法の時代の流れ等、分かりやすい内容でした。
そして、工場見学はとりあえず興味のあるものばかりでした。
八つ橋の原材料は「米、砂糖、ニッキ」のみと言う事に驚きでした。蒸したての八つ橋を試食させて頂きましたがこれがまたすごく美味しくてびっくりしました。聖八つ橋や生八つ橋を作られている工程の中で機械が八つ橋の生地をシート状に伸ばしてきな粉を付ける作業や生地にあんこを包む作業を行っているのに感心しましたが何より、コンベアから流れて来る製品をピッキングする作業は全て人間の手で行われていることに驚きました。機械でピッキング等を行うと柔らかい生地に圧が掛かってよくないかららしいです。人間の手の感覚と言うのはやはり偉大かつ繊細でまだまだ機械文明が到達しえない領域なのかなと痛感致しました。過去のSF研究会で京都と言う地場でモノ造りをされている会社へお邪魔して気付いた事ですが近年の機械文明(オートメーション)と従来までと変わらぬ製法や伝統を上手く融合されている老舗の会社はうまく現代の波に乗って元気に生き残っておられる様な気がしました。
従業員の方も礼儀正しく元気に挨拶をして頂きとても気持ちが良かったのも印象的でした。
見学等が終わった次は鈴鹿様にご講演頂きました。「味は伝統」と言う企業理念を掲げられており、商品開発の際には「この味は100年続きますか?」と言う問いに応えられる様な商品を開発しなければならないと言うことや、「人と地元を大切に」と言う事で移さず変わらず経営されている事や障害者雇用を積極的にされており大いに地域貢献もされておられる等、長い時代を生きて来られながらも企業として成功されておられる会社に相応しく尊敬できる企業だなぁと思いました。
また、鈴鹿様自身が関わられておられる姉妹店「nikiniki」様の存在意義もなかなか興味深く、若い方に八つ橋をもっと食べて欲しいと言う想いや製品デザインは従業員様が自ら提案されており、従業員様自身のモチベーションUPや成長に繋がっている事。また「nikiniki」様に至っては宣伝広告費をかけず、Facebookやtwitterの様ないわゆるネット上での口コミの力に頼っている事等、聖護院八つ橋様で出来ないことをこちらで模索されているのかなと個人的に感じました。
そして講演後、場所を移して鈴鹿様にもご参加頂き食事をしながら今日の感想や考察、またはモノ造りに関しての自分たちの意見を交わしました。やはり工場見学や講演を聞くだけでは無く、鉄が熱い内にデスカッションをすると自分に色んな知識や考えが吸収できる感じがして有意義さを感じました。
今回の研究結果を基に第9回以降も色んな事が学べるといいなと思いました。
この度、ご多忙な時期に朝早くからご参加頂きました会員の皆様。また素敵な研究会にご協力頂きました鈴鹿様初め従業員様の皆様には深く御礼申し上げます。
なんとか1年間続けて来られましたSF研究会ですがまだまだ未熟な会でこれからも無知や失礼が多々あろうかと思います。本当に皆様のお力添え無しには成立しない会と考えておりますので皆様、ご興味があれば参加頂き普段ご自身が考えている事やしたい事などどんどん発言頂けますと幸いでございます。
間口の広い会ですので軽い気持ちで第9回行こうこぞってお越し頂けます様お願い申し上げます。