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2022.03.02
今回のスポットライトは、小寺雅也さん(大津部会)です。
人物・お仕事内容などを色々と掘り下げていきたく、お話を伺いに工房をお邪魔しました。
何故、小寺さんに取材を依頼させていただいたかというと、少し前にスポットライト委員会からアンケートを実施したところ、手を挙げていただいたからです。
『ネタに困ったら』という言葉を添えて。
それを見て、すぐにモバイル手帳で検索し、前情報をチェック。
ふむふむ、趣味は・・・釣り!
通づるものを感じましたね。
仕事の強みを活かして、釣具も作れちゃうそうな!!
出会って1時間くらいは取材そっちのけで、喋ってしまいましたね。
初対面でも気さくに喋ってくださる小寺さんに、事業内容もお聞きしていきましょう。
『主に、仏壇の灯篭、瓔珞、常花、金具などを製造、神社仏閣の錺(かざり)金具の製造をしています。銅や真鍮、アルミ製と用途に併せて、大小様々な製品を作っていますよ』
『金型から作り、プレス加工、組立まで一貫製造が同社の強みです。
本社以外にインドネシアにも工場を設け、日本で製作した金型を現地工場に送り、アルミ製品を中心に加工作業をしてもらっています。
現地スタッフは手先も器用で、安心して任せられます。
コロナ後は海外渡航が難しく、なかなか見に行くことが出来ないのが難儀です。
叔父が現地スタッフとして駐在しているので、落ち着いたら行きたいですね。』
『我々は仏具に関わる仕事をしていますが、時代の流れか、仏壇を持つ方が減っており、需要が減っているように思います。
仏壇には様々な部品がありますが、小型化しており、煌びやかな雰囲気もなくなりつつありますよね。
同社としても将来の危機感がないわけではありませんが、真面目に真摯に向き合っていけば、色々と仕事は入ってきます。
コロナが起こり、世間では催事や祭毎が中止となっていますが、イベント予算を使うべく、山車や飾りの補修などの需要が入っており、忙しくやってます。』
現在はお父さんが代表ですよね?
事業承継などの話はされますか?
『はっきりとそういった話はまだしていませんが、将来的には自分が代表になるんだろうなぁという気持ちは持って業務にあたっています。今は、父がすぐそばにいますし、未だに吸収する部分は多いですよ。まだ怒られもしますしね。父は偉大ですよ。』
少し照れくさそうに話してくださる姿がとても印象的。
弟さんも会社に入られており、いい塩梅でタッグを組まれているなぁと、お二人の掛け合いを伺うとそんな印象を受けました。
続いて工房を案内いただきました。
表からは想像出来ない、THE製造業の姿が出迎えてくれました。
プレス機、旋盤、放電加工機などが並び、金型もいったい何点あるのかわからないくらいびっしりと並んでいました。
工場を案内いただいていると、何やら職員さんの輪が。
あるモノを作るのに試行錯誤されているようで、どんなアプローチをすれば綺麗に作れるかの話し合いの場でした。
以前に受注が入ったものの、値段が合わず他社にいかれたそうですが、やはり他社でも出来なく、泣く泣く戻って来られたそうな。
それでも値段は抑えて欲しいとの要望を受け、社長含め職人さんたちでどうしたらコストダウンしながら良い品物が作れるかを考えられていました。
『難しいがやってみる』
製造業の職人さんだなぁと感じる一面でした。
他にも色々と拝見しましたが、伝えきれない!
興味ある方は是非工房を訪ねてみて下さい。
最後に気になったものを。
弟さんの車が何やらイカツイ金メッキが施されていました。
フロントグリル、給油口、そしてマフラー。
完全に職権濫用です笑
製造の技術を駆使すれば、こんなものまで作れてしまうんですね!
新たなビジネスに繋がるんじゃないかと思ってしまうほど、クオリティーの高さが窺えました。
工房をひと回りして、最後に小寺さんが仕事をする上で大事にしていることをお聞きしました。
『ホンモノを追求したいんです。ホンモノを伝えて行きたいんです!』
世の中には海外製品も多く、日本の伝統技術、その作り手が減っています。
先の話にあったように、事業承継はただ単なる経営者の交代だけでなく、技術の承継も必要となります。
小寺さんには3人のお子さん(男の子)がいらっしゃいますが、自分からは継いで欲しいとは言わない。
自分が楽しく仕事をしている姿を見せ、興味を持ってくれたら嬉しいと話して下さいました。
初対面にも関わらず、楽しそうに話してくださる小寺さん。
ところどころ、ギャグを突っ込んでくる小寺さん。
会社が好きな小寺さん。
家族が好きな小寺さん。
職員が好きな小寺さん。
これからも猪突猛進して下さい!
これからの活躍に期待大!
【会社概要】
株式会社 小寺製作所
住所/滋賀県大津市本宮1-3-43
電話番号/077-522-5210
設立/昭和38年
事業内容/仏具製造・卸売販売
拠点/本社工場・インドネシア工場
【事業内容】
仏具金具、金属製仏具製造販売を主軸に、金型製造・プレス加工を活かし、医療器具や釣り道具、アクセサリーまで多岐にわたり展開
記事作成/スポットライト委員会 嶋貫遼佑
※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。