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2022.01.12
取材メンバーと現地に近づくにつれ、「あれ、こんなところにお城?」と驚くような建物が見えてきました。
ドドーンッッ
目の前には堀川の水流が麗らか~に流れています。
私が幼い頃大好きだったアニメ、あんみつ姫がいそうです。(あ、年齢ばれますね)
御所からも近い、堀川丸太町から川沿いに北へ上がったところにあります。
享保から創業約 300 年の歴史を持つ、芳村石材店さんです。
本日はこちらのあんみつ姫、
芳村石材店の山田麗(やまだうらら)さんに私、桂田がスポットライトをあてていきます。
プロフィール
山田麗
株式会社芳村石材店
生年月日 1994年1月19日(もうすぐ28歳☆)
出身 京都市上京区生まれ
生れも育ちも京都
京都外国語大学 英米語学科卒業
卒業後星野リゾートで勤務
趣味 友達と美味しいものを食べて遊んだりする事
最近ゴルフ始めました♪ 休日はお菓子作りや読書をしたり、リラグゼーションに通ったりしています。
大学生の頃から、なんとなくではあるが家業に入ることを意識されていた麗さん。
まずは外の世界も経験が必要との判断で星野リゾートに入社されました。
1 年目には軽井沢、2・3 年目には京都の旅館に勤務されました。
星野リゾートのビジョンや理念に感銘を受け、ホスピタリティの精神を学ばれたそうです。
軽井沢時代には、休日は星野リゾートのお客様が行くような懐石やフレンチを同期の仲間達と楽しまれました。
家業を引き継ぐことはご自身で決断されたそうです。2歳上の美術作家であるお姉さんも今後の会社の新事業に向けて、一緒に取り組んでいらっしゃいます。
「家業を持つ家に生まれたからには、自分の使命のようなものを感じたのもあります。 」
そうして 3 年務めた星野リゾートを退職、家業に入られました。
現職に就きながら 2 年、夜間の建築専門学校に通われ建築の勉強を基礎から学んだそうです。
「来年は二級建築士取得に向けて、頑張ります!」
頑張って下さい!!♡
「石」に「茂」という感じを組み合わせた創作文字。
これは「いしも」と読み、芳村石材さんのシンボルとなっています。
現在は建築の営業としてお仕事されている麗さん。
「工務店様や一般のお客様から注文を頂き、見積作成や図面作成、石の発注・検品などを経て、職人さんに現場に納めてもらうところまで担当しています。いつもは作業着を着ています」
麗さんが作業着。意外だけど絶対可愛い・・・
事業は4部門あり
1.墓地・霊園への墓石等の据付・販売
2.工務店・一般の顧客からの石工事
3.神社・寺院からの石工事
4.石材小物の物販
社寺建築では数々の実績と歴史をお持ちです。
天龍寺・仁和寺・妙心寺・醍醐寺他、各宗派大本山御用達
晴明神社・神泉苑・御王神社・城南宮他・・・
現在インターネット通販事業もされています。
天 然 石 グ ッ ズ 専 門 店 ISHIMO
https://www.ishi-net.com/
おもしろい商品が沢山!石で出来たマウスパッドもあります。
「自然派や本物志向の人に届くような商品を展開していきたいです」
「多孔質な石のため、水のなかの雑菌や有害物質を吸着、分解してくれる石です。その上、石に含まれるカルシウムや鉄などの栄養素が水中に溶けだし、水が美味しくなります。」
値段も、お手頃です。是非サイトをご覧になってみてください。
麗さんの推し石はどれですか?
「来待石です。砂の成分が長い年月をかけて固まった砂岩です。島根県産で、優しい風合いが気にいっています。彫刻にもよく使われています。」
「そんな砂岩でできたこの彫刻もmy 推しです!」
今後の課題は?
家業に入ってまだ 3 年、色んな事を模索中です。
ああしたい、こうしたいもようやくぼんやりながら見えてきたばかりで。
自分がこれからどうしていきたいかも、それを現実的に実行する術も手探り状態なんです。
歴史があることは強みではありますが、それをうまく生かせていないように感じる部分もあります。
昔からの石屋やからこそ、という部分をうまく生かして石の良さを世間に広めたいです。石という素材は可能性があると思っていますし、伝え方次第で広げることができると思います。
木もいいけれど石にしか出せない味わいや素材感や高級感があります。それらを生かしてお客様に届けることができたらもっと石の良さを広げられるのに・・・どうすればいいかずっと考えています。
現代だからこその石の味わいを生かせる方法が何かあるかもしれない、何かできれば・・ そんな模索中の日々で、JOCの方々と出会えて色んなお立場からお話を聞けることは本当に勉強になりますし、楽しく参加させてもらっています!
~うららさんの思う、人が石を選ぶとき~
石って気軽には買わないですよね重いし、価格も高いですし・・・
人にはそれぞれ、大切に残しておきたい「想い」があります。
そしてその「想い」を繋いでいきたいとき、なるべく消えてしまわないように長年消える事の無い個体に残していきたいと思うのが、自然だと思います。それが石であり、お墓や記念碑などだと思うんです。
そういった、一人ひとりの価値観にも関わる「想い」を引き継いで、具現化していくということはすごく大事な仕事だと思っています。
できる限りお客様の「想い」に的確に寄り添い、最適なデザインも提案できるような石屋になれたら・・・
日本だけでなく世界から選んでもらえる石屋になれるのではと考えています。
~うららさんの思う、これからの目標~
伝統を引き継ぐ事ももちろん大事ですが、時代と状況に合わせて柔軟に変化していく事も必要であり、求められます。
代々の家訓である「お客様大事」の理念も守っていきますが、その先にもっと意識を高く、求めていきたいです。
社会での存在意義をもち、お客様に心から満足して頂ける会社にしたいです。星野リゾート時代で培った「ミッションとビジョン」を明確にする事、(星野リゾートはビジョナリーカンパニーとして社員全員がビジョンに共感している事を入社条件にしています)
理念や目標を自分達で共有できるチームを築きたいです。
『石文化を守る
石の良さを人々に広める
石を通じて人々を幸せにする』
まだ広くざっくりとしか見えていないけれど
この為に何を具体的にしていくのか、自分だからこそ出来る事は何か、これからも視野を広げて未来につなげていきたいです。
300 年の歴史を背負い、それをまた更に続けていこうという覚悟が麗さんからひしひしと伝わってきました。
歴史を背負うからこそ、地に足つけて重みを感じて(石だけに)立っている麗さん。
まだお若いですがとっても落ち着いた雰囲気で、朗らかな笑顔と真面目な性格で凛とした女性を感じました。
今後の麗さんと芳村石材さんの新しいチャレンジ、楽しみですね!
どうもありがとうございました。
記事編集 スポットライト委員会 桂田明日加
※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。