Member’s InterviewNo.001 三方 覚

Interview2023.07.03

徳は才の主、才は徳の奴なり

mikata satoru

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大津部会、第23期総務委員会・委員長の林 良輔です。この度は京信ジュニア・オーナー・クラブ(以後JOCと略)オフィシャルサイト、インタビュー記事をご覧いただきありがとうございます。こちらのページでは我々総務委員会のメンバーが直接、会員の皆様の企業へと足を運び、その会員の方の人となりや、お仕事の内容、またJOCでの活動においての魅力や、出会いなどをご紹介出来ればと思い、今回企画させていただいております。本職でないJOC会員メンバーが記述させていただいている記事のため、読み辛い点などあると思いますが、そこは温かい目で見てください。

 

さて、今回第一回目にご紹介する会員。やはり、第一回を飾るにふさわしい方といえばこの方でしょう、本店部会、第23期代表幹事の三方 覚さんをご紹介させていただきます。第23期の代表幹事、つまりこのJOCのリーダーである三方代表がどういった人物かをご紹介すべく我々実際に三方さんの会社へと訪問し取材して参りました。

 

■三方さんってどんな人?

三方さんは、京都市上京区荒神口通、京都地方法務局のすぐ傍で司法書士業を営んでおられます。起業されたお父様の跡を継ぎ、現在二代目の代表社員としてご活躍されております。まずはお仕事に関するお話をお聞きしました。

 

記者:本日は取材対応いただきありがとうございます。早速ですが、お仕事を始められたきっかけを教えてください。

 

三方:父親が司法書士業を創業して、物心ついた頃から自分が継ぐんだろうな、と意識していました。ただ、父親からの継いで欲しいという強制はなかったです。今思えばそれが反発心などを生むことなく、良かったのかなと思います。大学の時代に色々と考える時期になり、部活を行いながら自社以外への就職なども考えていましたが、司法書士の父親と同じ視点で見てみたいな、と思い司法書士への道を目指しました。

今現在は、同じ事務所内で土地家屋調査士の兄と、兄弟揃って士業を営んでおります。ちなみに妹も別の事務所で違う資格の士業をしております。

 

記者:ご兄妹皆さん、お父様の姿をみて色々と考えられたんですね。先ほど、少し仰っていった部活のお話ですが、なんでも青春時代はラグビーに捧げられたとか。

 

三方:そうですね、小学校のころにラグビーに触れるきっかけがあり、興味を持っていました。そこから中高一貫校に入学し、中学ではラグビー部はなかったので高校から入ろう!と思い、入部しました。

記者:ありがとうございます。ちなみに当時のポジションは?

 

三方:ロック(LO)です。

 

記者:ですよね(笑)

 

三方:ロックは背が高い人が担当するポジションで、ラインアウトの際に持ち上げられてボールを掴む役割を担っています。スクラムの二列目を担当していて、めちゃくちゃ押します(笑)

*ロック(LO)

スクラムの際にフロントローの後ろから押し込む選手です。ラインアウトの際にジャンプしてボールを掴む役割があるため、長身で跳躍力のある選手が務めます。2019年W杯の日本代表では、ヴィンピー・ファンデルヴァルト選手らがメンバーに選ばれました。

*三方さんの身長は182cmと高身長。

 

三方:京都ではベスト16まででした。当時京都では10校ほど強豪校がひしめき合っておりベスト8の壁が高く、特にラグビーというスポーツは運が左右されず、実力が非常に出易いスポーツなので、3年間一度もベスト8に食い込めなかったことが非常に悔しかったです。

 

記者:なるほど、その頃にラグビーを通して学ばれたことは色々あったと思います。

 

三方:そうですね、当時はどこのクラブも一緒だと思いますが、僕らの世代は監督や先輩の厳しい指導に耐え忍び、やり通したという心の強さと、ラグビーがチームスポーツなのでコミュニケーションは勿論のこと、チーム一人一人の気持ちを汲み取る意識を持つことを学びました。

 

記者:まさに「ONE TEAM」の精神ですね。今もお仕事に繋がっていると。

 

三方:はい、あの頃の経験が仕事やJOC活動などに活かされています。

 

記者:高校の後、大学もラグビーを続けられましたか?

 

三方:大学時代はラグビーでは絶対にレギュラーが取れないと確信し(笑)新しいことにもチャレンジしたかったので、ラクロス部に入部しました。

 

記者:ラクロスもラグビーと同じくチームスポーツで、似通ったところもありますよね。

 

三方:そうですね。チームスポーツかつ同じく体格が大事なスポーツですね。当時は今よりも10kg以上大きかったです。

 

思った以上にスポーツマンな三方代表。学生時代のスポーツのお話を熱くお話されていました。掲載しきれないほど色々なお話をしていただきました。

 

■趣味のお話

 

記者:学生時代は夢中になられていたのはスポーツとのことですが、今は何か夢中になられていることなどございますか?噂によると愛犬家だとお聞きしていますが…

 

三方:そうですね、もともと犬を飼っていましたが、結婚し子供が生まれてから少し飼えない期間があり、ずっと飼いたいと思っていました。単にかわいいというのもあるのですが、子供の教育にと思い飼い始めました。小さい生き物を労わる気持ちや、共に成長し別れの時がくること受け止め、そこから学びを得て欲しいと思い飼い始めました。ちょうど子供も中学生と小学生なので受け止めることが出来るかなと考え、二年前に飼い始めました。

記者;なるほど、ちなみに犬種・何匹ぐらい飼われているのですか?

 

三方:チワワを1匹飼っています。非常に外で遊ぶことが好きな子で、いつも散歩に出かけています。休みの日は一日三回散歩に行きます(笑)

 

記者:すごく元気なワンちゃんですね(笑)

 

三方:はい癒されています(笑)

記者:ちなみに休みの日はお子さんとも過ごされていますか?

 

三方:子供とも勿論休みの日は遊んでいます。二人ともテニスをしているのでテニスの話で盛り上がったりします。

 

記者:試合を見に行くことも?

 

三方:それは妻に…任せきりになっています。一度行きたいとずっと思っているんですが、色々JOCの予定が重なり、なかなか行けていないです。

 

記者:色々とゴルフコンペなど参加されていますしね(笑)

 

三方:休みの日は犬の散歩か、ゴルフか、そんな感じですね(笑)

記者:ゴルフはハマっていらっしゃいますもんね。

 

三方:もちろん一番ハマっているのはJOCですが(笑)その次にはゴルフにハマっています。基本的に仕事では自然を感じることがないので、自然の中で一日を過ごすことができることやホール毎の景色の美しさ、気温や木々の変化で季節を感じるところが好きです。ちょっとした旅行気分を味わっています。またJOCの仲間とラウンドするととても楽しいですね。一気に仲良くなります。

 

記者:半日同じ空間で過ごすと一気に仲良くなりますね。素晴らしいコミュニケーションツールですね。

 

三方:一緒に競い合うというより、共に空間をのんびりと過ごすイメージで楽しんでいます。

 

現在は代表幹事をされていることもあり、ゴルフのお誘いが多くなったとのこと。色々と大変そうですが、楽しそうにお話されていたのが印象的でした。

 

■今期のJOCへの想い

記者:ガラっと話は変わりますが…座右の銘などはございますか?

 

三方:あーっ、これは第22期(前期)のときから特に意識していたものがありまして…様々な経営者も参考にしている「菜根譚(さいこんたん)」という中国古典があり、仏教・儒教などを取り入れ、様々な人との交わりを説いた書籍があります。

記者:ほうほう。

 

三方:その菜根譚に記載されている「徳は才の主、才は徳の奴なり(とくはさいのしゅ、さいはとくのどなり)」という言葉があります。徳というのは人徳・人格などその人の内面、才は才能や能力。その二つを比べてどちらも我々経営者には必要なものではあるが、徳の方が大切である。逆に才能を持っていたとしても徳がなければ人や経営者として大成しないということです。経営者として才覚も必要であるが、まずは何よりも我々は徳を大切にし、そこから成長していくと考えています。

 

記者:興味深いお話ですね。小手先のテクニックなどに頼らず、自分自身の中で芯となる徳を育てていくことが必要ということですね。それが今期のテーマに繋がる、と。

 

三方:そうかもしれませんね。

 

記者:JOCで今期そういった場を作りあげていきたいとお考えなんですね。

 

三方:そのとおりです。どちらかというとJOCは才覚を学ぶ場というよりは徳を学ぶ場だと考えています。私自身JOCに入って良かったことは、楽しさや学び、協力すること、失敗や成功の経験を積めたことなど挙げればきりがないですが、やはりたくさんの人との出会うことができたこと、それにより自分の価値観が変わったところです。会員が運営することに特徴があるJOC。私自身まだ入会間もないころ本部の運営に携わることになった委員会で、周りに比べ自分の思いや自分らしさを持っていないことが分かりました。

 

記者:そうですか、想像もしませんでした。

 

三方:そうですか(笑)活動するにつれ次第にいろいろな人の様々な意見や感性を参考にしながら、らしさが生まれその変化を感じることができました。

 

記者:ありがとうございます。そういえばJOCに入られたきっかけというのは?

 

三方:今の仕事の資格を取得後、社会経験のために数年間、外の事務所で下積みをしました。そこで社会人や専門家としての最低限の知識と経験を得ましたが、単に知識やノウハウを持っているだけではなく、様々な仕事以外の経験を積まないと顧客に安心を与えることができないと感じました。親の元に帰り仕事以外の経験を積める場所を探していたところ、京都信用金庫の担当の方から自主運営している若手経営者の会であるJOCを勧めていただきました。

 

若い頃から人徳を磨き上げようと心掛けたときに出会ったのがJOC。非常に興味深いお話で、三方代表の今期に向けての想いを深々と感じることが出来ました。

 

■仕事のやりがい、とは

記者:今、現在お仕事で力を入れていることはございますか?

三方:そうですね、司法書士の仕事は不動産登記・会社の登記がメインの仕事になり、注力して参りました。近年では、特に相続・遺言・成年後見の分野に力を入れています。高齢社会が進み、子供がいない夫婦が増えるなど、家族の在り方の変化により、そのニーズは増えております。

 

記者:新しい問題ですね。

 

三方:家族の在り方の変化により、自分自身が認知症になったらどうしようとか、自分の財産をどうするかとか、様々な不安を抱える方が多くなったと思います。そういった方々を法律の専門家としてサポートし、少しでも不安を和らげる。そういった仕事をこの数年注力しております。また、JOCでの繋がりなどを活かしつつ税理士や弁護士などの専門家と連携しています。

 

記者:ご本人からの相談もあると思いますが、ご家族の方からとかも相談ありますか?

 

三方:あります。どちらかというと近しい親族の方の相談が多いですが、少し離れた関係性の親族・親戚の方、例えば遠方に住んでいる子供がいない叔父・叔母のことなどを想っての相談があります。

 

記者:一階でもそういった設備を設けてらっしゃるとお見受けしましたが…

 

三方:そうですね、地域の方々が集まり、楽しくおしゃべりができるような場をと思い開設しました。お茶でも飲みながら日頃の悩みや楽しみを共有できるような場になれば嬉しいです。少しコロナでお休みをいただいておりますが、再開できればと考えております。

 

記者:お年寄り同士の繋がりの場でもあるということですね。

 

三方:この辺りの地域は空き家が増え、居住している方が少なくなってきました。年配の方にとって、近所づきあいが減り、中には全く他者と繋がりがない方もおられます。そういった方々に気軽に地域や社会との接点として利用していただければと思います。

 

記者:仕事のやりがいとかはどういった点で感じられますか。

 

三方:司法書士は基本的に決まったことを行うと思われがちです。不動産購入の際、住宅ローンを受ける際など登記手続きを司法書士へ依頼された方も多いと思いますが、金融機関や不動産業者の紹介でよくわからないまま話が進んでいく…という印象をお持ちだと思います。

 

記者:確かに。初めに司法書士の先生にお願いしたのはそういうときですね。

 

三方:一方で、基本的な仕事以外も様々な案件を取り扱っております。複雑な不動産登記や会社登記、込み入った相続や遺言、信託という仕事です。知識や法律の見解や解釈、また関係先との調整や、専門家との連携によって結果が変わることが多くあります。例えば数年かけて複雑な相続を解決できたとき、それにより依頼者や関係先が喜んでくれた時は、専門家としてのやりがいを感じますね。

 

記者:自分だからこそ出来た!お客様の役に立てたという達成感ですね。

 

三方:法律家に相談するというのは、ハードルが高いことですよね。ただ、司法書士は基本的に将来の争いを予防し、時には調整役としての法律家であると思います。私たちが関与することによって、不安を取り除き、安心を提供できるようにしたい。そのためには身近な法律家になることを大切にしています。

 

取材の際、司法書士業という仕事の内容、そして自分自身の仕事における社会的使命などを解りやすくご説明いただきました。利益だけでなく、地域貢献なども視野にいれる経営的視野の広さも印象的でした。三方代表の「やさしさ」を感じることの出来るお話でした。

 

■三方式ルーティン

記者:自分自身大切にしているルール・ルーティンはありますか?

三方:いつも心掛けているのが、まずは相手の立場になって考えることを意識していますね。仕事の面ではお客様の目線に立って考えること、JOCでは会員や時には会員の従業員や家族の目線に立って考えることを意識しています。

 

記者:常に相手の立場に立って考える、聞き上手に徹する、ということですね。

 

三方:一旦、相手の想いを受け取って、その上でこちらが提案するということを大事にしています。

 

記者:JOCでも多種多様な会員さんがいらっしゃり、非常に活発な会員さんや、そうでない会員さんなど色々な会員さんがいらっしゃいますしね。

 

三方:色々な会員さんがいらっしゃるので、ある一定の層だけをフォーカスするだけではなく、皆さんの目線に立って考えていきます。

 

このお話の中で、三方代表が大事にしているルールから生まれたのがこの第23期のテーマである「寛き仲間と心を通わす」なのだと強く感じました。

 

三方:また、大事にしているルーティンは、早寝早起きですね。

 

記者:どれぐらいの時間で生活されていますか?

 

三方:朝は6時に起きて、夜はJOC活動が無ければ22時には就寝します。こうするようになったのは仕事の影響が大きいです。様々な方から相談を受けるにあたり、時には深刻に悩みを抱えている方もいます。寝不足やコンディションが悪い状態では適切に対応できないという風に考えています。

 

記者:素晴らしいルーティンですね。でも、確かにJOC活動だと夜遅くなることもありますね。

 

三方:勿論、夜にお付き合いしないというわけではないので皆様、お気軽にお誘いください(笑)

 

記者:朝6時から起きられて、犬の散歩とかされていますか?

 

三方:いえ、犬の散歩は基本夜にしています。子供も早起きをするので朝は一緒に過ごす時間にしています。

 

記者:朝6時から?!すごいですね。

 

三方:上の子が幼稚園の年中ぐらいから…もう10年ぐらい続けていますね。新聞紙を読みながらですが、いろいろな話をしたり、朝ごはんを食べたり、時には一緒に宿題などのコミュニケーションをとったり、そういったことが習慣付いていますね。

 

記者:朝が一番コミュニケーションを取れる時間ということですね。素晴らしいですね。

 

三方代表のお子さんとのルーティン、コミュニケーションをお聞きすることが出来ました。我々経営者時間を作るのが一番の課題で、こんなやり方があったのかと目から鱗でした。

早速真似してみよう!と思いましたが…中々、簡単には出来ないですね(汗)

 

■最後に

記者:最後に、みなさんに一言おねがいします。

 

三方:JOCは京都信用金庫の会でありながら、その運営を自ら自由に行っております。自由には私たちの責任が伴い、自由だからこそ何事も真剣にそして自主的に規律を保ちながら会員同士が自由闊達に意見と価値観を交わしていくことができます。JOCの活動がそれぞれの事業を担う会員とその会社の成長に繋がることと信じております。現役会員や数千人というこの会の卒業生、そして京都信用金庫の思いが込められたこのJOCをこれからも大切にしていきます。

 

以上が、三方代表のインタビュー記事となります。

総務委員会として取材させていただき、笑顔で家族や趣味のお話をされていたり、真剣な眼差しでお仕事のお話をされている姿、そして仕事や休日共にJOCでの活動がQOLの向上に繋がっていることを楽しそうにお話されているのが非常に印象的でした。

私自身、三方代表はご職業柄、真面目で堅い考えをお持ちの方で、厳しい方だという第一印象を持っていましたが、日々のJOC活動や今回の取材で様々な面を見させていただくことが出来ました。この第23期のリーダーとしてますますの活躍を期待しております。ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。

 

総務委員会 担当取材チーム

 

リーダー 山下 徹(長岡部会)

アシスタント 鳴海 力哉(本店部会)

撮影 井上 雄貴(長岡部会)

記事作成 林 良輔(大津部会)

 

司法書士法人みかた