Member’s InterviewNo.0014 藤澤 英彦

Interview2024.08.26

全国へ安心安全なサイクルライフを創出するカスタマーファーストの自転車屋さん

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  • 長岡部会
  • 第22期 入会
  • 株式会社 中川商会
  • 自転車卸業・販売業

皆さん、こんにちは。

いつもオフィシャルサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。

大津部会 総務委員会 委員の重近 弘幸です。

 

今回は、長岡部会所属 藤澤 英彦さんの『株式会社 中川商会』さんに取材してまいりました。

同社は卸業のほか、「サイクルどり~む」の店名で京都市を中心に4店舗、「アシスト&サイクル轍」(わだち)の店名で1店舗を展開する自転車屋さんです。最近はインターネットでの販売にも力を入れておられます。

今回は、京都市北区の店舗「アシスト&サイクル轍」に訪問させていただきました。

第23期 連携委員会にて委員メンバーとしても精力的に活動されている藤澤さんに、お仕事に対する想いやJOC活動、ご趣味などについて取材してまいりました。

 

お仕事について

記者:本日はお忙しい中、取材対応いただきありがとうございます。まずはお仕事について教えてください。

 

藤澤:当社は1914年に創業し、今年で110年目を迎えます。初代の中川市之助が日露戦争で自転車部隊に配属され、自転車の将来性に着目したのがきっかけです。当時自転車は現在の自動車と同じくらいの高級品で、丹後や園部エリアの富裕層や官公庁向けに販売していたそうです。

 

記者:歴史深いですね!

 

藤澤:現在は自転車卸業、直営販売店、EC事業を展開し、京都だけでなく全国各地へ自転車の楽しさや魅力をお届けしています。

 

記者:本日お伺いさせていただいた「アシスト&サイクル轍」にはたくさんのかっこいい自転車が並んでいますね。

 

藤澤:ありがとうございます。こちらは京都市北区の堀川通り沿いにあります。国内外のブランド自転車からオリジナル自転車まで、豊富な品揃えと確かな知識で皆様の自転車ライフをサポートさせて頂いています。一方で「サイクルどり~む」は、地域密着型のいわゆる「町の自転車屋さん」です。京都市に2店舗、宇治市と奈良市に1店舗ずつあります。あらゆる世代のお客様に喜んでいただけるような商品を扱っています。

 

記者:インターネットでも販売されているのですね。

 

藤澤:そうですね。昔は自転車というと店舗に来て購入するものだという認識が強かったのですが、この5~6年の間に、インターネットで購入されるお客様がかなり増えてきました。割合としては、7~8割はEC販売です。

 

記者:そうなんですね。

 

藤澤:当社では、段ボールを開けたらすぐ乗れる状態の自転車をご自宅まで配送しています。運んでくれる会社さんが少なく苦労はしていますが、組み立てる必要がなく人気があります。完全に乗れる状態で自転車を届けている会社は、弊社含めて全国で数社しかありません。

記者:元々は別のお仕事をされていたとか。

 

藤澤:栃木県出身で東京の大学を卒業し、大手の造船会社に勤務していました。5年おきくらいで転勤をしていて、アメリカのサンフランシスコにも子会社のCFO(最高財務責任者)として5年ほど駐在していました。子供もアメリカで生まれました。

 

記者:すごい経歴ですね!どういった経緯で転職されたのですか?

 

藤澤:義父が代表取締役社長なのですが、後継者がいないということで声がかかりました。アメリカでも同じような規模の会社だったので、面白そうだなと思って決断しました。もともと転勤が多く、移住にも抵抗はありませんでした。決まってからは東京渋谷にある自転車の専門学校に夜間通学し、自転車の構造や整備方法について学びました。

 

記者:全く違う業界からの転身ということですが、最初は苦労しましたか?

 

藤澤:入社してすぐは各店舗を回り、従業員の話を聞くところからはじめました。経理関連を見直したり、手作業が多いところについてはシステム化して業務効率化を図りました。入社して今年の8月で3年になります。肩書は代表取締役ですが、来年、社長に就任する予定です。

 

記者:客層のターゲットはありますか。

 

藤澤:一般のお客様から一般企業、官公庁にも販売しています。官公庁は入札案件が多いですが、京都府警や労働局にも販売したりしています。

 

記者:様々な方へ販売されているんですね。ちなみに自転車業界の課題はありますか?

 

藤澤:昔は1000万台以上売れていた頃がありましたが…人口減少などもあり、500万台まで市場規模が縮小してきたことが課題です。不況には強いのですが、安いものが作れず、値段が上がっているので、短期間で乗り換えるというより、一台を長く使うという傾向にあります。

 

記者:そうなんですね。

 

藤澤:また、自転車は誰でも気軽に乗ることができますが、意外とスピードが出る乗り物です。自動車のように車検制度がない分、故障・劣化した自転車に乗ってしまうという危険もあります。

 

記者:なるほど、確かに…

 

藤澤:当社ではご購入いただいたり、修理でご来店くださったお客様に対して、こうしていただいた方が安全ですよとお声かけ・ご提案させていただき、事故が減るように努めています。

JOC活動について

記者:では、続いてJOCについてお話を伺ってまいりたいと思います。入会して良かったことを教えてください。

 

藤澤:京都での知り合いが増えたことです。私自身は栃木県出身で、京都には縁もゆかりもない人間ですが…JOCは非常に懐が深く、JOCの活動を通じて友と呼べる仲間ができたことが一番良かったと思っています。

 

記者:この年になって友達が増える、JOCのいいところですよね。

 

藤澤:また、異業種交流ができ、経営者としての悩み事を相談したり、お店を紹介していただいたりなど情報交換ができることがとても良い機会だと感じています。

 

記者:お義父さんが「いい酒飲めよ」といって送り出してくれるのですね。どんな方ですか。

 

藤澤:尊敬しています。義父は器が大きく、カリスマ性があります。仕事でも口出しせずに、全て任せてくれています。「いい酒飲めよ」という言葉は文字通り価格的にも良いお酒という意味もありますが、「いろいろな人と出逢い、交流して、そこから何かを学んできなさいよ」という意味も含まれていると感じています。

趣味や休日の過ごし方について

記者:休日の過ごし方について教えてください。

 

藤澤:休日は家族と旅行やキャンプへ行ったり、妻の実家の大原にある畑で子どもたちと農作業をしています。

 

記者:畑ですか!何を育てていますか?

 

藤澤:トマトやキュウリやナス、万願寺唐辛子を育てています。

記者:いいですねー、他に趣味などはございますか?

 

藤澤:中学からずっとバレーボールをやっていたので、子どもの学校の保護者でバレーボールをやったりしています。あとはキャンプです。最近は鹿児島へ行きました。砂風呂がとても良かったです。

 

お仕事と今後の目標について

記者:これからの目標を教えてください。

 

藤澤:日本全国に当社の整備士による安心安全な自転車を提供することです。当社の創業者の理念にもありますが、「良い商品を売る、正しい値段で売る、お客様の利益のために売る。」ことを念頭に置いて「世の中の役に立つ店」として企業活動していきたいです。

 

記者:素晴らしいですね。自転車の魅力を一言で表すと何でしょうか?

 

藤澤:自転車は奥が深く、老若男女問わず、初心者からプロやオリンピック選手まで、誰でも乗ることができます。そこが魅力です!

最後に

記者:サイトをご覧の方々へ何か伝えておきたいことはありますか。

 

藤澤:京都の新たな魅力を電動マウンテンバイクで巡るという事業を定期的に企画し、開催しています。最近は、JOCのメンバーで清滝トンネルから愛宕山の林道をサイクリングしました。ここぞという場所がありましたら、ぜひ教えてください。

 

記者:楽しそうですね。

 

藤澤:また、連携委員会で11月1日金曜日の夕方から、「ひらかたパーク」を貸し切りにしての大がかりな事業を企画しています。皆様、是非ご参加ください!

取材を通して、普段からさまざまなことに積極的に参加される姿勢やご自身の会社、ひいては自転車業界全体をより良いものにしていきたいというひとかたならぬ想いを感じ、お人柄の良さがひしひしと伝わってまいりました。

お店には国内外問わず、様々なメーカー・用途の自転車がありましたが、藤澤さんに相談していただければご自身の人生のパートナーと言える理想の1台に出逢えること間違いありません。

是非、一度ご来店を!

 

 

株式会社中川商会

住所:〒615-8225 京都市西京区上桂森下町1-83

TEL/FAX 075-392-0911/075-392-0866

HP: https://nakagawa-net.co.jp/

 

総務委員会取材チーム

リーダー・インタビュアー・撮影   山下  徹(長岡部会)

アシスタント・撮影         鳴海 力哉(本店部会)

記事作成・インタビュアー         重近 弘幸(大津部会)

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