Member’s InterviewNo.008 玉木 翔麻

Interview2024.02.28

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  • 嵯峨野部会
  • 第20期 入会
  • 有限会社 玉木製作所
  • 製造業(精密/医療/汎用機器)

皆さんこんにちは、いつもオフィシャルサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。

総務委員会 委員長の林 良輔です。

 

今回、幹事団でご活躍されている嵯峨野部会所属の玉木 翔麻さんの会社へご訪問させていただきました。玉木さんは現在コミュニケーション・ツナグ委員会の委員長として、日々JOC活動に精力的に参加されています。今回の記事で、玉木さんの経営者としては勿論のこと、JOC会員としての魅力をお伝えいたします。是非ご一読ください。

 

お仕事について

記者:本日はお忙しい中ありがとうございます。まずはお仕事内容についてお聞かせください。

 

玉木:受注生産の組立を主としています。基本的にはお客様からの下請けでお仕事をさせていただいており、生産しているものは多岐に渡り、「医療機関で使用される機器」「大学の物理実験で用いられる実験機器」なども製作しています。

 

記者:なるほど。

 

玉木:たまに実験系のドラマや映画の中に弊社で製作した機械が出ていたりします。福山雅治さん主演の「ガリレオ」や、沢口靖子さん主演の「科捜研の女」でチラッと映っていました(笑)

 

記者:すごいですね!(笑)では、そんな玉木さんの会社の創業からのお話についてお聞かせください。

 

玉木:曾祖父が創業者でして、当時は屋号が異なりまして「北星科学研究所」という名前で創業しました。元々曾祖父は島津製作所で勤めており、そこから独立して大学の研究で使用する実験器具の製作からスタートしたと伺っております。

 

記者:こちらのビルも島津製作所のすぐ傍ですよね。今、代表はお父様がされているとか。

 

玉木:はい、代表は父です。私は取締役統括部長として勤務しております。日々の業務としては、プレイヤーとして組み立て作業や営業業務を行っており、生産管理も行っております。

 

記者:後継者として日々勤務されているのですね。

 

玉木:元々は教職の世界に憧れ目指していましたが、今から10年ほど前に父から会社を手伝わないかと話がありました。内心、「私も長男なので会社に戻らないとな」という意識はあったので、そのタイミングで決意し入社しました。

 

 

記者:様々な業務を行っていらっしゃるんですね。今、社内を見せていただいていると有名企業のお名前がお見受け出来ますが…OEMなどのお仕事が主ですかね?

 

玉木:はい、メーカーさんの製品をOEMで生産するのが主です。取材に来ていただいて大変申し訳ないですが、お写真を撮っていただくことも機密保持契約の観点からお断りさせていただきます。組み立てから、検査を行い梱包までの一連の流れを一貫して対応しているのが当社の強みとなっております。

 

記者:私も製造業なので、お聞きしたいのですが新規受注とリピート品、どちらがメインですか?

 

玉木:リピート品がほとんど、全体の八割を占めております。古いものでは40年ほど続けて作らせていただいている製品もあります。

 

記者:そんなに古くから続けてらっしゃるんですね。

 

玉木:そうなんです。僕が生まれる前からの図面を使うこともあります(笑)

 

記者:ちなみに、設計も自社で行われているのですか?

 

玉木:元々は外注で設計を依頼しておりました。ですが、新規事業を立ち上げるにあたり自社で設計担当者を採用し、設計部門を立ち上げました。

 

記者:新規事業に注力されているんですね。

 

玉木:はい。既存のものは勿論ですが、新しいものに注力しています。ノウハウが無くても今までの経験を寄せ集めて出来ることからの新規事業に力を入れております。

 

新規事業について

 

 

記者:すごいですね。これは何をする機械でしょうか。

 

玉木:これは「協働ロボット」というものです。産業用ロボットですが、人と同じ空間で作業を行う目的で作られているロボットです。リスクアセスメントが必要ですが、安全柵なしで利用出来たり、スペースを取らないので様々な用途での活用が可能です。ラインのレイアウトなど変更なくても導入できるのが魅力的ですね。

*詳しくはこちらをご覧ください。

 

記者:色々な活躍が期待できますね。この動きのプログラムなども玉木さんがされているんですか?

 

玉木:はい、僕たちでも入力作業し、一つ一つ現場で設置作業も行っております。

 

記者:新しいことに挑戦されているんですね。

 

玉木:まずは自社で使用方法のトレーニングを行い、ユーザーのニーズに合わせたご提案から導入までを1つの事業としてスタートさせました。事業を新設し、すぐコロナ禍になり中断していたので、まだまだ始まったばかりの事業ですが、お役に立てそうなことがあればお気軽にお問合せください。

 

同業のインタビュアーも興味深々でした。

 

他にも工場内を見学させていただきました。写真撮影が出来ないものが多いため、皆様にお伝えすることが出来ないのが残念です。社員の方々が検品されている作業中にお邪魔させていただいた際、笑顔でご挨拶いただいたことが非常に印象的でした。皆さんが気持ちよく働ける環境をつくられているんだなと感じました。また、社内にて掲示物を掲げたり、物品は各所に整理整頓されていて、5Sを実践されていることが良くわかる会社でした。

 

JOCのお話

記者:それでは、JOCでの活動についてお話をお聞かせいただければと思います。ご入会当時のお話からお聞かせください。

 

玉木:20代後半の時に同業種の会などに入り見聞を広めたいと考えていたところ、同業種の会と異業種の会から同時期に入会のお誘いがあり、せっかくなら異業種の会で自分の知らない業種の方に出会うきっかけを作ってみよう!と考え、JOCに入会することを決めました。

 

記者:異業種交流にご興味があられたんですね。では入会当初から精力的に参加されていたわけですか?

 

玉木:いえ、全然(笑)最初は当時嵯峨野部会で部会長をされていた谷口先輩にお声掛けいただき、部会事業には参加していました。嵯峨野部会は少し特殊な部会で、部会長などの役職者以外の全員が幹事を受け持つ全員幹事で運営している部会です。そこで皆さんから役割を割り振られ、事業に参加していた感じです。

 

記者:なるほど。嵯峨野部会の一部会員として活動されていたんですね。

 

玉木:はい。運営という意味で初めて経験させていただいたのは、第21期のときに発足された同年会(生まれ年が同じ会員で構成される会)の幹事をやってみないかという募集がありました。そのときになんとなく、やります!と返事をし、運営することになりました。京信ホールで説明会を受け、運営の進め方を教えていただきました。そのときは一人ではなく、同い年の古市谷くんと一緒に幹事をしました。

 

記者:古市谷くんも今総務委員会で頑張っていただいてます。(古市谷会員は当委員会委員)

 

 

玉木:その後、僕のJOC活動の最大の転機となったのが、第22期サポート委員会です。

 

 

本部委員会に参加して

玉木:当時、鈴木委員長よりサポート委員会にお誘いいただいた当初は「なぜ僕が?」と思ったのをよく覚えています。初めての顔合わせの際、僕を除いて17名いらっしゃるんですが、話したことはあるなーという会員さんが少しいらっしゃるぐらいで、ほとんど初対面の方ばかりでした。ただ、委員会活動に参加することで仲良くなり、今でも交流しています。

 

記者:とても仲良いですよね。

 

玉木:また、所属している委員長をはじめ委員会のメンバーから様々な事業にお誘いいただき、というより引っ張っていただいて、「前向きに参加しようという気持ちが無かったな、うん…出てみよう!」と前向きな気持ちになれたのを覚えています。それまで事業に対する返答も疎かで、一生懸命運営されてる会員さんの手を煩わせているな、と実感しました。

 

記者:意識が変わっていったということですね。

 

玉木:鈴木さんはやはり先頭を切って走り、背中で語るタイプの委員長でした。僕のJOC活動の中で最も尊敬する先輩です。前向きな考え方も勿論ですし、それでいてトップダウンの方式ではなく皆の意見を尊重しながら委員会を代表して引っ張っていただいていた姿はとても頼もしかったです。この人に付いて行こうと思える魅力がある方です。

*サポート委員会解散の際に涙する玉木さん。第22期の臨時総会の際、壇上で泣いた鈴木さん。泣き虫コンビ。

 

そして、現在委員長になって

記者:そんな玉木さんは、現在コミュニケーション・ツナグ委員会の委員長としてご活躍されています。どのような活動をされていますか。

 

玉木:コミュニケーション・ツナグ委員会ではSNSツールの「TUNAG」の運用により会内への情報発信と会員間のコミュニケーションの設計、新入会員オリエンテーションの開催とともに新入会員の活動定着のためのバックアップを行っています。

 

記者:委員長をされるきっかけをお聞かせください。

 

玉木:三方代表よりご指名をいただき、拝命いたしました。お電話いただいたときのことはよく覚えていて、はじめ着信をみたとき「誰の番号だろ?」と思い取ったら三方さんからのお電話で何の電話だろうと思ったのをとても覚えています。何故僕が?と思いましたが、三方代表からの熱意ある想いを受け、大役を引き受けました。

 

記者:委員会で意識されてることなどをお聞かせください。

 

玉木:委員会は私を含め、十数名の経営者の力を合わせて運営しております。自主運営の会ですので、事業の際に様々な役割分担を行います。役割の割り振りを行う際に意識しているのが「苦手なことに挑戦してもらう」ことを意識しています。委員会メンバーはそれぞれが個性的で魅力があって刺激や気付きもたくさんあります。本当に皆には助けていただいてばかりです。

 

記者:第22期で初めて委員を経験し、次の第23期で委員長というのはプレッシャーを感じたのではないですか?

 

玉木:プレッシャーしかないです(笑)よくJOCの諸先輩方からJOCの良いところは「失敗してもいいところ」とお聞きしていました。ですが、僕たちの委員会が担当する新入会員のオリエンテーション、いわゆるJOCの入口を担当させていただいているわけです。これから参加する会の顔として、失敗は許されないというプレッシャーを感じました。

*オリエンテーションの様子はこちらをご覧下さい。

 

記者:やりがいを感じる瞬間などをお聞かせください。

 

玉木:一番はやはり新入会員さんをお迎えさせていただき、その後会員の方から「入会の時はありがとうございました」「また参加したいです、楽しかったです」というお声がけをいただいたときに達成感を感じます。また、委員会内での交流の際に、このメンバーで活動出来て幸せだなと感じます。

 

TUNAGについて

記者:玉木委員長が管理されているJOCでのコミュニケーションツール、TUNAGの運用についてお聞かせください。

 

玉木:JOC内で利用させていただいている業務DX機能で組織毎に活用できるオールインワンツールですが、会員の皆様から色々なご意見をいただいており、日々奮闘しております(笑)

 

記者:JOC内でのTUNAGの活用方法などご自由に思いをお聞かせください。

 

玉木:TUNAGの最大の利点は、「自発的に会員一人一人が情報を発信できる」ことだと思います。私は登録作業を行っておりますが、入会期・企業名・お名前といったごく基本的なところのみです。それに加え、会員さん自身の手で自社の詳細データや、アピールポイント、また個人的なパーソナルなデータなどを追加で入力することが出来ます。

 

記者:FacebookやInstagramみたいにSNSツールの感覚で使用できますよね。

 

玉木:そうです。詳細を記入していただければ、「ステンレスの加工を行っている会員さんを探したいな」というときには「ステンレス」「加工」などのワードで検索すればちゃんと登録をされている方はヒットします。それに加え、例えばですが「今、仕事で困っていることがあり、助けてくれる人いませんか?」とか、「事業を新規で開始するので、是非ご利用ください!」などのアピールが自発的に可能です。

 

記者:まさにビジネスチャンスも増えるツールというわけですね。

 

玉木:その通りです。また、趣味の項目などもあるので「サッカー」「ゴルフ」「釣り」といった趣味の仲間を探すことなども可能です。今では会員さんの3割弱の方が詳細の登録が完了しています。まだまだ少ないですがドンドンこの魅力をお伝えして、会員の皆さんに活用していただきたいです。まずはプロフィール写真の登録をしていただき、顔を覚えていただくことから初めていただければ幸いです。

 

記者:私も手土産品や飲食店を探すときなど、活用しています。折角だから会員さんのところで探したいですしね。

 

玉木:ありがとうございます。機能性の向上がこれからの課題と考えていまして、会員の皆さんの業種の細分化なども検討しています。探しやすく、使いやすくすることで、今期のテーマである「寛き仲間と心を通わす」ことに繋がるのかなと思っています。

 

個人的なお話について

記者:玉木さんって常にJOC活動されてるイメージがあるんですが、普段ちゃんとプライベートな時間過ごされてますか?(笑)

 

玉木:過ごしてますよ(笑)映画を見に行ったり、旅行に行ったりして余暇を過ごしています。先日は四国を車で一周しました。香川~愛媛~高知~徳島の順番で周り、最終的に鳴門市の大塚美術館まで向かいました。展示品のほとんどがレプリカの絵画が飾られていて様々な有名な絵画を見ることが出来るので、おススメです。

 

記者:JOC会員の方とも過ごされることが多いですよね。

 

玉木:はい、ありがたいことにお食事のお誘いも多いです。大体丸太町部会のOBさんのお店に居ます(笑)また、ゴルフもお誘いいただくことがとても多いので、現在特訓中です。まだご迷惑をかけるような腕前ですので、練習して皆さんと楽しくプレー出来るように練習します(笑)会員の皆さんに色々教えていただきながら練習場で研鑽してます。

 

最後に

記者:最後に、玉木さんの座右の銘などあればお聞かせ願いたいです。

 

玉木:座右の銘とは言えないかも知れませんが、「満足して終わらないこと」です。業務の中にはいわゆるリピート製品と1回切りで終わるものもあります。そういった中で出来た。で終わりではなくて今回の反省点や次回の改善点を毎回考え実行に移すように考えています。

 

記者:最後に、JOC会員に一言お願いします。

 

玉木:JOCでは「人と人とのつながり」が沢山溢れていると感じます。ただ、いつでもどこでもお会い出来る訳ではありません。まずは自分を、そして誰かを知る為にぜひJOCで運用しているアプリ「TUNAG」のプロフィールにご自身の情報を出来る限り追加してみてください。名刺以上にご自身のこと、誰かのことを知ることが出来るきっかけになります。

 

長時間の取材対応にお付き合いいただき誠にありがとうございました。

筆者も同じく委員長として玉木さんとは日頃交流を行っておりますが、お仕事やJOCの活動、特に委員会に対する熱い想いを改めてお聞きすることで、玉木さんがお仕事・JOC活動に対して真摯に対応されていることが判りました。まだまだ35歳と若い玉木さんのこれからのJOCでの活躍が期待されます。

 

これから入会を検討される方、TUNAGでお困りの方は玉木さんに頼ってみては如何でしょうか。

最後までご一読いただき誠にありがとうございました。

 

有限会社 玉木製作所

住所:〒604-8483 京都市中京区南上合町109

TEL:075-821-0705

URL:https://tamaki-ss.com/

 

総務委員会取材チーム

インタビュアー 荒木  正登(東九)

インタビュアー 中村  圭吾(伏見)

記事作成    林 良輔(大津)

SPサンクス   岸場 啓太(近江)