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社員に寄り添う会社

皆様こんにちは。口丹部会の鈴木です。

11月1日に口丹部会の研修事業として長野県の伊那食品工業㈱様へ行ってきました。

ご存じの方もおられると思いますが、この会社は寒天商品の製造販売を行っている会社です。

「寒天」という斜陽産業でありながら、48年間増収増益を達成した会社で、何よりも特筆すべきは

徹底して社員の幸せを追求しているところです。

会社は社員の幸せのためにあるという塚越会長の信念のもと、どうすれば社員が快適に楽しく、幸せを

感じながら働けるかを追求し、それを実行し続けた結果、トップと社員との信頼関係が育まれ、

社員も会社の為に何ができるのかを考えるようになり、現在では美しく広大な敷地の掃除や管理は、

社員の皆さまが誰に命令されるわけでもなく自発的に行っておられるとのことでした。

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秋の紅葉も色づきはじめ、とても美しく、整えられた気持ちの良い空間でした。

 

ちょうど先日、NHKの番組で資本主義の未来についての番組を見ました。

「努力すれば誰もが豊かになれる」という考えのもとに産業革命以降、世界中で高い成長が続き、

多くの人々が豊かさを得ました。

しかし、1980年以降、その成長が世界中に行き渡ってしまい、低成長時代を迎えます。

今までのように利潤を得られなくなった企業は利潤を確保する為に、グローバルの波に乗って、

より安い人件費と税率を求めて資本の移動をはじめます。

各国もその資本を取り込むために、企業にとって有利な優遇政策や法人税の引き下げ競争を

行った結果、富の再分配が機能不全に陥り、金持ちはより金持ちに、普通の人々が貧しくなる

二極化が進み、現在では、上位61人の富豪の資産と下位36億人の資産が同じであるという衝撃的な内容でした。

経営者らが毎晩パーティーを開催しいている一方、真面目に働いているにもかかわらず、

その日暮らしを余儀なくされている若者達が暮らすテント村の存在があることも印象的でした。

もし、世界中の経営者が、伊那食品の塚越会長のように、「会社は経営者のためにあるのではなく、社員のためにある」

という考えを持っていたならば、また違った世界が広がっていたように思います。

今後は、企業の価値を図る指標として、「稼ぐ力」と同じくらい「社員の幸せにどれだけ貢献しているか」を問われる

時代が来ると思います。

厳しさを増す経営環境の中で実現するのは難しいですが、少なくとも、経営に携わる者として、

そこを追求する気持ちは持ち続けなければいけないと思った今回の研修でした。

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※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。