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【今からできる介護への備え】

会計研修委員会 南部会の大久保です。

 

世間はクリスマスにお正月。

私は介護施設を経営しています。介護相談等の中で、

家族親戚が集まるこの時期は、親あるいは自分も含め介護などの将来の備えを

話し合う良い機会とお勧めしています。ちょうど今日は、こんな話がありました。

 

 

 「看取りはそちらの施設で対応できますか?」と電話がかってきた。

 

『看取り』とは、近い将来、死が避けられないとされた人に対し、

身体的苦痛や精神的苦痛を緩和・軽減するとともに、

人生の最期まで尊厳ある生活を支援すること

 

ちょうど2週間前、介助中意識を失い、病院に緊急搬送した入居者様がいた。

元々心臓に病気があり、意識消失は初めてではなかったが、どうも様子がおかしい。

後に「脳梗塞」を発症している事が分かり、2週間が山と言われた。

意識が戻ることはなかった。電話は、その病院からだった。

 

『スパゲティ症候群』といわれる(病気の治療や救命処置のために、たくさんの管や

医療機器を身体に取りつけられた状態をいう言葉)過剰な医療の反省から、

現在は多くの介護施設で「看取りケア」が行われている。

ただ、ベッドの周りには家族が見守り、安らかに旅立つそんなドラマのような

光景は、実際はほとんどない。私は施設で受入れは可能と返事をし、電話を切った。

 

家族様には「施設」に戻るか「病院」に残るか、ゆっくり考えている時間はない。

看取りケアを選択したとしても、病院で最期を迎えても家族の気持ちは、

これで良かったのかと揺れ動く。本人の意思が確認できない状態での決断だ。

こんな時に、いつもこんな風に話していたそんな言葉を支えにし、気持ちの負担を

軽くすることができる。だからこそ元気なうちの話し合いが必要だと私は思う。

こんな事を書きながら、自分の親は「まだ大丈夫」「まだ元気」と考えがち、

そんな保証はどこにもないことは経験則で理解していても難しいですね。

 

どうぞ皆様よいお年をお迎えください。

 

                                大久保 真紀


この記事の作成者:会計研修委員長 中澤

※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。