【 心学の道 】
こんにちは。
例会委員会委員の秋山伸夫(口丹部会)です。
私の地元亀岡は、石門心学の開祖であり、日本経営哲学の開祖と呼ばれる石田梅岩翁の生誕地です。
石田梅岩翁は江戸中期に活躍した思想家で「勤勉」「倹約」「正直」を説き、商人に商人たるべき道を示しました。その教えは今も多くの企業家に脈々と受け継がれています。
「実の商人は、先も立ち、我も立つことを思うなり」
私の好きな一節です。
相手にも自分にも利益がある取引をしましょう、ひいては皆に喜ばれ、社会の役に立つ商売をしましょう、という意味です(筆者解釈)。
「己れ立たんと欲して人を立て、己れ達せんと欲して人を達す」
これは論語の一節です。どちらも心に響きます。
京信JOC第20期のテーマは「学び続ける経営道」。
亀岡には石田梅岩翁にちなんだ「石田梅岩道(心学の道)」が整備されています。
同じ「道」ですがこちらは路のほうの道です。
JR亀岡駅から石田梅岩翁の生家まで約11kmのハイキングコースになっており、道筋には石田梅岩翁の教えを掲げた駒札が設置され、学んで歩くことができるようになっています(一部通行止め区間があるようですのでご注意ください)。
歩くのはどうも、という方には道の駅ガレリアかめおかに石門心学の資料や書籍が置かれていますので、亀岡を通られる際は是非お立ち寄りください。
この秋、「学び続ける経営道」の修行の一つに石門心学を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
最期に、駒札の一つにも掲げられている石田梅岩翁の言葉をご紹介します。
「主徒一躰の勢いは十を以て百に勝ち一躰せざる時は大勢は却って頼むに足らず、世上何程不景気たりとも主徒上下一体となり忠孝之志を以て勤め励むにおいては他にまさり繁栄之瑞相顕然たり」(主人から奉公人まで一致団結の力は、十倍の相手にまさり、一体の精神がないときは、多数はかえって頼りにならない。世の中がどれ程不景気でも主人から末端まで一致して忠孝の意志をもって勤勉につとめれば、そこに競争相手にうちかつ繁栄の幸運の相が輝いているものである)
現代でも通じる教えに感服させられます。私も梅岩先生の教えに倣い、村山委員長を筆頭に例会委員会一致団結して次の例会に臨みたいと思います。
例会委員会 秋山伸夫