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徹底した差別化

皆様、こんにちは。
企業研究委員会 長岡部会の辻と申します。
 

未来工業という会社の訪問見学が7月19日(水)第1回企業研究事業として開催されます。
ブログ告知に何度か登場している非常にユニークな制度が満載の会社です。
 
 
今回は、そもそも「未来工業って何の会社なの?」と思われている方もいらっしゃるかと思いますので、少しだけ会社紹介を。


未来工業という会社は、壁に埋め込まれる電気コードの配線管やコンセントやスイッチの裏側の「スライドボックス」など、住宅関連の見えない部分を支える電気設備機器メーカーさんです。
 
そして会社としての信念は、

・よそと同じものは作らない

・儲かっていない会社と同じことはしない

・日本一(初)にこだわる

・常に考える

 

という「徹底した差別化」を実践している会社なのです。

 
同社の代表的な商品としてはこんなものがあります
 
こちらは電線を中に通すパイプ。ケーブル工事などに使用されるものですが、実はこのパイプは業界ではグレー色が常識だったそうですが、初めて「アイボリー色」を作ったのが未来工業だそうです。単純に「色」を変えただけですが、それだけでトップシェアを取ることができたそうです。

 

 

 
こちらはコンセントやスイッチの裏側の「スライドボックス」。コンセントを作るにはなくてはならないものです。スライドボックスには、業界の常識として取り付け穴が2個しかなかったが、それを4個にしたのが未来工業。穴を増やした理由は「職人さんの取り付け作業が楽になるから」。こちらもシンプルなアイデアで国内シェア80%を獲得。

さらに驚くのはスライドボックスの種類は他社では大体3~4種類ですが、未来工業はなんと85種類以上もあるということ。
 
しかし実際の売れ筋としてはたった3種類くらいだそうです。
 
実際に住宅に設置するには50種類くらいのボックスが必要だが、数量が出ないため、他社は生産コストの面から作らないそうです。
 
でも未来工業は違いました。
 
他社との差別化のために採算が合わないものも作って取りそろえる。設置する職人さんたちもその事情が分かっているから「こんな儲からないものをわざわざ自分たちのために作ってくれた」と感動してくれる。感動するから「他のものも未来工業で買おう」という気持ちになってくれるという好循環が生まれているそうです。

 
僕はこの差別化に非常に共感できました。弊社は「ル・ノーブル」という輸入洋食器専門店で世界中からテーブルウェア(食器、グラス、カトラリーなど)を輸入・販売しています。
 
弊社でも売れにくいアイテムはたくさんありますが、売れないからと仕入れをやめることはありません。それは「品揃えの豊富さ」のためです。たとえ売れにくくてもお客様に「選ぶ楽しみ」を提供できることが差別化(専門店の強み)になると考えています。
 
 
中小企業が生き残るためには「圧倒的な差別化」と「攻める姿勢」が何より重要だと思います。
 
 
差別化を継続して実践し続けている未来工業の企業訪問研修まで1か月と少し。
この研修事業は個人的にも本当に楽しみにしています。
 
みなさんのご参加、心よりお待ちしております!
 

この記事の作成者:企業研究委員会

※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。