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某有名アニメを深読みしてみた

皆様、こんにちは総務委員会所属、吉祥院部会の毛戸です。
初めてで少し長めのブログですが、ぜひ最後までお付き合い下さい。
 
プライベートで仲良くしているある友人家族の家に遊びに行くと、真新しい幼児用の乗り物が玄関に置いてあった。かの有名な子供向けアニメのキャラクターが印刷されている。
幼い子供がたどたどしい足取りで乗り物に跨り、あちらへ行っては戻り、行っては戻りを繰り返し笑っている。僕はそんな嬉しそうな子供の姿を見てひと時の安らぎを感じていた。
そう、感じていた。ひと時の安らぎを感じていた。幸せな時間を確かに感じていた。

「なんでこの”主人公”ってさ、正義の味方なのにいつも暴力でしか解決しないんだろうね♪」
安らぎのまったりタイムを切り裂いたのは友人の奥さんの放った一言だった。
僕たちは仰天した。
確かに世界を見渡しても、「平和的解決」をモットーに国際協定は成り立ち、武力を前面に押し出しそれを国策とする国に対して、世界は経済制裁や話し合いによる解決を求めて武力解決を望んでいない。軍隊はあくまで戦争のための武力ではなく、自衛を目的とした集団である、という本国の姿勢も「非暴力」の真骨頂である。
僕たちはこのアニメについて深く議論した。

“敵“はあの手この手を駆使したあらゆるメカを開発し、イタズラや嫌がらせで動物の住民たちを困らせる。
そこへ“主人公が”空を飛んでくる。
「また現れたな“主人公”!邪魔ばかりしやがって!」
“敵”は自ら開発した武器や道具で“主人公”を痛めつける。コテンパンにやられる“主人公”。
「もうだめだ、チカラが出ない…」
トドメを刺されそうなその瞬間、“主人公”の仲間が新しい顔を投げつけ顔が入れ替わる。“主人公”は元気を取り戻し、恒例の必殺パンチ。誰もが知るさよならを告げながら“敵”は退散する。

この“敵”、開発費はゆうに数百万数千万はするだろうと思われる秘密兵器を毎週製造してくるほどの金持ち科学者。そして結果も伴い、恐ろしい確率で“主人公”を圧倒する。勇敢にも“主人公”という不倶戴天の敵に挑み続ける“敵”の勇姿の方が実はドラマになるのではないか。
たまたまそんなピンチに最高のタイミングで駆けつけ、性能のいい防空戦車を操り“主人公”に新しい顔を提供するあの“仲間”さえいなければ…。

ん…、待てよ…?
この“仲間”はいつも冷静で賢い。推理力も抜群で、“敵”の狙いをズバリ予想したりもする。
強いてはただの食べ物に命を吹き込む魔術まで使える。
もしかしてこの“仲間”、ヤベェヤツなんじゃないの?
しかもどれだけアニメを見ていても、彼が前線で戦うことはないし、いつも“主人公”をパトロールに向かわせては“敵”と戦わせている。もしもの時のための顔の予備さえ持たせずに…。

もし、毎回アンパンマンの苦戦を分かっていてギッリギリのタイミングで顔を提供しているのだとしたら…?
彼が望んでいるのは勝利?均衡?それとも…。
彼の本当の目的は、“敵”のもつ軍事費の過剰浪費なのか。自由に開発させ、やがてくる疲弊の瞬間まで待っているのか?しかも本当に待っているのか?
“主人公”、さらには無知で無垢な正義感だけ強い“スタッフ”に本当の狙いを打ち明けずに“敵”と拮抗した状態を維持し続ける本当の意図とは?

当初の問いすら忘れ、僕たちは「なんて現実的なストーリーをなのだろうか」と脱力し議論に疲れた。

「愛と勇気だけが友達さ~♪」

この歌をひも解いてみると、もしかしたらこの“主人公”は既にこれらの陰謀に気付いているのかも知れない。それでもなお、一生勝つことのできない相手に立ち向かうその「丸い笑顔」に勇者の姿を感じる。

そして今日もまた、新しい丸い笑顔が作られていく。

 

 


この記事の作成者:総務委員長 野田

※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。