平成30年度 第3回企業研究事業 企業研究集大成ベンチマークツアー in 広島・島根1日目【未来への夢と希望を創造する株式会社八天堂をベンチマーク】~出雲大社 事業報告
事業名 :企業研究集大成ベンチマークツアー in 広島・島根 1日目
内 容 : クリームパンが有名な株式会社八天堂様に企業見学に伺いました。その後、島根県出雲大社へ参拝しました。
日 時 :2018年11月19日(月)( 1日目/2日間)
場 所 : 株式会社八天堂 ~ 出雲大社 ~ 玉造温泉 佳翠苑 皆美
参加人数 : 31名
運営担当 :企業研究委員会
報告作成 :広報委員会 長谷川
撮 影 :広報委員会 上田(成)、森本
9:20 広島駅に集合した参加者を乗せて、バスは発車しました。
バスの司会は企業研究委員会 山崎委員(大津)
木村代表幹事 より開会挨拶がありました。
「本日は平日にも関わらず、合計31名の方に参加いただき、誠にありがとうございます。本日ベンチマークをさせていただく八天堂さんですが、帝国データバンクの評点も70点以上という高評価ですし、無借金経営のぶれない経営をされています。この後工場見学と社長様からの講演ということで、めったにない機会です。2日間よろしくお願いします」
川島委員(壬生)より趣旨説明がありました。
その後は、バスの中で各自自己紹介をして、一路八天堂さんへ向かいました。
八天堂さんへ到着、パンのいい香りがするレストランを抜けた奥にある会場へ案内されました。
工場は上履きに履き替えて入場しますが、いたるところにおもてなしの心遣いがみられました。
全員ネット帽子と白衣に着替え入室。
工場内ではカスタードの作り方を教えていただいたり、パン焼き、梱包の工程を見学しました。
講演会場に戻りまして、株式会社八天堂 代表取締役 森光孝雅さんにご講演いただきました。
創業時は和菓子、二代目のときは洋菓子と変化をしていかれた八天堂さんは森光社長の代になり業態変更してパンを売り始めます。パンの売れ行きは好調で広島県で10店舗を数えるまでに成長するものの、ある時期から社員がやめていきます。
「自分ひとりがやってきた、自分の店という意識があった。そして会社を公私混同していた。また、会社の数字なんて全く見ていなかった。何十人と退社していく社員を見て、自分の経営に対する甘さを実感し、考えをあらためるようになった」と辛いエピソードも交えながらお話されました。
厳しい経営状況の中、傷心を引きずりながらも必死で自ら現場でパンを焼く森光社長は、自分と会社の責任を痛感して、事業計画や会計を毎週のように勉強されました。
そして、その中で自分の情けなさ、愚かな考えを実感したことで、親とまわりの人に対する感謝の気持ちが強くなりました。
「迷惑をかけた、申し訳ない、本当に申し訳ない」
何度も何度も発せられたこの言葉に、当時の森光社長の心境が強く伝わってきました。
その後、八天堂さんは大手商品との差別化や、100種類以上あったパンをクリームパンに絞り込みV字回復をされます。
「経営者は夢がないとはじまらない。夢ではじまり、情熱で伸ばし、仕組みで整え、人で成長する。まだ私も未熟な経営者ですが、みなさまと共に世に必要とされる企業をつくっていく、そういう気持ちでまいりたいと思います」最後に森光社長はこのようにしめくくられました。
【質疑応答】
木村代表幹事
Q「働いている社員さんが若くて驚きました。」
A「第二創業時、社員も減る中、一緒に会社をもりあげていける社員がほしいということで新卒採用をはじめました。10年経った今は軸がしっかりしてきたので、中途採用もはじめてきているというところです。」
松尾さん(京都信用金庫)
Q「森光社長のお話を聞いて「禅」の考えや教えが強く伝わってきたように思います。具体的にどのような心構えで日々お仕事をされていますか」
A「社の研修ホールに修天爵而人爵従之(てんしゃくをおさめてじんしゃくこれにしたがう)という文字が掲げらています。人それぞれ天から与えられた使命がありそれを全うすることが重要だと考えます。結果を目的としない、役にたつことを目的としなくてはいけない。結果は自ずとついてくると考えています。中小企業は組織づくりが非常に大切で覚悟をもって取り組まなくてはいけないです」
川島さん(壬生)
Q「ホームページで化粧品の取扱もされていると拝見しましたが、そちらの展望はいかがでしょうか?」
A「厳しいですが、社員の発案で思いがあれば取り上げてもらえる、そんな会社の姿勢をみせることができたと思っています。」
渋谷交流委員長
Q「八天堂アカデミーなどの制度を取り入れて退職者は減りましたか?」
A「最初はアカデミーは私がしていましたが、段々と社員が育ってきたので、コンサルタントや銀行の方にも入っていただいています。新卒でも最初はやめるひとも多かったです。けれど徐々に環境が整い、軸がしっかりしてきました。やはり価値観を共有できるひとを軸にすえること、これを間違うと大変なことになります」
最後に木村代表幹事より
「経営のご苦労も包み隠さずお話いただきありがとうございました。ひとを大事にすることや器を超えた拡大をしないなどまさに老舗の考えだと感じました。もう少しで100年を迎える八天堂さんですが、その折には再訪したいと思いました。本日はご多忙のなか私達のためにお時間をいただきましてありがとうございました」と謝辞がありました。
その後、同会場にて、併設されるカフェのランチをいただきました。
食事を済ませ、集合写真を撮影した後、バスは出雲大社に向かいました。
出雲大社では思い思いの「縁結び」を祈願し個々に境内を散策しました。
【ホテルへ到着~懇親会】
早川副代表幹事より
「今日は朝早くから、八天堂、出雲大社、そして素晴らしい宿の手配と、企業研究委員会の皆様ありがとうございます。今回が企業研究事業最後の回となりますが、素晴らしい事業を毎回、設営してもらったなと振り返っています。企業研究委員会の皆様、まだ早いですが2年間おつかれ様でした。この時間は、宴会をみんなで楽しみましょう」と乾杯の挨拶がありました。
~余興とサプライズ企画で盛り上がる懇親会の様子~
最後に山内委員(洛南)より
「JOCにはいろんな会員がおられますが、まずは自分たちが満たされないといけないと事業を企画して参りました。ボツになったところもありましたが、自分たちが一番楽しもう、ということで本日も日程が窮屈になってしまうところもあったかもしれません。明日も精一杯学ぼうと思いますが、皆さんも負けじと学んでください」と締めくくり一日目を終えました。
企業研究委員会の皆さま、ありがとうござました。
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