【会員紹介 Vol. 056】 本店部会 山田 晃弘さん
本店部会、山田晃弘と申します。19期の2年目に入会させていただきました。
1981年2月10日生まれ。38才です。
中学・高校は大阪に通い、大学・大学院で東京に住みました。
京都を中からと外からと見れたような気がしています。
Q:会社名・仕事内容及び自社の強み、仕事に対する思いをお聞かせください。
A:二傳という屋号で、料理・仕出し、また京都市内百貨店で、お弁当やお惣菜の販売もさせていただいています。
創業から今年で262年になりますが、実はこれといった特徴や強みの無い店と自覚しています。
というのも、「料理を作る」という仕事は、お客様に何かしらの場面や背景が無く、我々がご用(ご注文)をいただくことはありません。
その場面、場面、お客様のお求めにあわせて仕事をあつらえる。これが料理屋という仕事の本質、理想と考えるからです。
そのおかげか、店をお客様の生活の一部のように長くお付き合いいただくお客様も多く、このつながりこそが一番の宝であり、
強みなのだと、そのように考えています。
ホームページ: www.niden.jp
Q:仕事以外でいま自分が一番熱くなれるものは何ですか?またその面白さを教えてください。
A:少し恥ずかしいのですが、やはりJOC活動な気がします。
JOCに入会させてもらうまでの経緯にも実はドラマがあったんですが、そこからの自分の変化や得た物、これを次の世代に返していく。
それをして初めて、得た物を本当の自分の物にできる。というような気持ちです。
Q:自分が成長できるように常に心がけていること、または自分ルールを教えてください。
A:40才までは誘ってもらったり、声をかけてもらったことに、NOと言わないこと。(遊びに関すること以外。)
学生時代の友人に結婚式のスピーチを頼まれ、本当に何を考えているかわかるくらい、すごく気持ちの通じた友人だったんですが、
すごく申し訳なさそうに頼まれて、私に断られたらどうしようか、こいつも不安な気持ちで話してるんだな、っていうのが一瞬にしてすごく伝わってきて、
じゃあ「いいよ」って二つ返事で言ってやらないと。って思ったのが最初です。
大変そうとか、面倒くさいという気持ちには蓋をして、考えすぎないということです。
Q:好きな言葉、座右の銘、または人に言われてご自身に一番響いた言葉があれば教えてください。
A:実るほど頭を垂れる稲穂かな
子供の時分、生意気なことや横柄な口をきいて、その都度この言葉をこんこんと説かれ続けました。
本当に言葉通りだと思います。自分を自分の右上の方から冷静に見ている、もう一人の自分のような視点も得られたような気がします。
Q:成功、失敗、喜怒哀楽など人生で一番印象に残っているエピソードを教えてください。
A:人間の欲とか業(ごう)とか、むきだしのそういう類のものに触れた時に、どういう表情で、どう対応していいか。
本当に経験不足で失敗だらけな職業人生だと言えます。
Q:尊敬する人。またその理由を教えてください
A:ご同業の中から3人。両親。美濃吉の佐竹力総さん。吉兆の湯木貞一さん。
両親のことは真似しようとしてもできません。尊敬しています。
佐竹社長は、19期JOC例会の講演でお話を聞かせていただいて。
親と子のすれ違いを、京都から大阪に行く話に例えられて。
阪急orJR。新快速or各駅停車。
時代や育んだ考え方で、行き方や道のりに違いはあっても、目的地(大阪)は一緒だと心の奥底で信じあうこと。
こう説かれ、当時本当に心を救われました。感謝し、尊敬しています。
吉兆の創業者である湯木貞一さんは「工夫して心くだくる思いには、花鳥風月みな料理なり」という言葉を残されました。
お客様の存在があってはじめて料理が完成するという精神は、現代の「○○映え」のような言葉に表されるような、
物質そのものに価値を与えるような、物はすべて自分の装飾品であるような精神性と一線を画し、
料理屋の働く矜持を明瞭な言葉で表現されていると思います。尊敬します。
Q:これなら誰にも負けないと思うことを教えてください。
A:そんなものはありません。
Q:学生時代に頑張ったことや学んだことを教えてください。
A:意外と理系で、食品工学を学びました。
修士の時に1本だけですが、筆頭著者で査読のあるちゃんとした学術誌に原著論文を掲載してもらいました。
Q:いま繋がりたいと思っている又は気になっている業種や職業を理由と一緒に教えてください。
A:いわゆる芸術家。
感覚を言葉にすること⇒ 言葉にして共感すること⇒ 感覚を共有すること。
この一連の流れが実は大事だな、と最近思っていて。
Q:夢を教えてください
A:言葉にするのには恥ずかしさが勝ります。
そんなん聞かんといてください。笑
Q:人に関わる時に大事にしていることは何ですか?
A:「ありがとう」と「ごめんなさい」をきちんと言うこと。
Q:なぜ起業もしくは会社を継ぐと決めたのか教えてください。
A:そういう風に育てられたから。と言うと身も蓋もないのですが。
自分もこの仕事が好きなんです。
Q:自分を一言で言うならば?またその理由を教えてください。
A:優柔不断・・・
結構ウジウジと悩み、決断が早くはないです。
まあでも仕事上ではそれが良いふうに働く時もあるはず!と開き直って無理に直そうとは思っていません。個性かな、と。笑
ごはんを食べに行って、食べたい物をすぐ決められないときはイヤになりますけど。ごはんは僕の分も誰か決めて!!
Q:おすすめのリフレッシュの方法を教えてください。
A:大きいお風呂に入る。ビールを飲む。寝る。美術・芸術品に親しむ。
一人の時間も好きです。
Q:10年後の自分に向けての言葉
A:やりたかったこと、実現したかった事、形は変わってもいいけど、最初の気持ちは忘れちゃダメよ。
※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。