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吉祥院部会 部会長インタビュー
カテゴリー:吉祥院部会

吉祥院部会 サンコーエンジニアリングプラスチック株式会社 山本健次さん
― リアルと向き合う強さが、人と会社を育てていく ―
プロフィール
サンコーエンジニアリングプラスチック株式会社の代表、山本健次さん。JOCには第18期に入会し、在籍は10年以上。若手の頃から部会の幹事会や本部委員会に関わり、第20期には総務委員会の副委員長として新入会員オリエンテーションを一任されるなど、組織の土台づくりを担ってきました。
穏やかな語り口の奥には、現実から逃げない強さを感じました。年上の社員や多様な立場の人と向き合う場面でも、過度に構えず、それでいて判断を曖昧にしない。その姿勢が、会社と部会の両方に静かな安定感をもたらしていると言う風な印象を受けました。
会社と事業
山本:同社が手がけるのは、プラスチック部品の加工製作です。マシニングセンターや旋盤といった工作機械を使い、板材や丸棒を削り出し、図面どおりの形へと仕上げていきます。コロナ禍ではパーテーション需要により透明アクリル加工も増え、受注生産で幅広いニーズに応えてきました。
従業員はグループ全体で約130名、取引先は約300社に及び、半導体、液晶、二次電池、医療系など業界が分散していることが特徴です。特定分野に依存しない構造が、景気変動の影響を受けにくい体制をつくっています。
一方で、原材料の高騰や材料確保の難しさ、価格転嫁の壁といった課題も抱えています。努力や工夫だけでは解決しきれない現実を、山本さんは「現場のリアル」として冷静に受け止めておられました。









再評価される“当たり前の積み重ね”
——山本さんの経営で印象的なのは、派手な改革よりも「当たり前を崩さない」姿勢です。
・品質、納期、コスト
・対応力、相談のしやすさ、管理体制
どれも新しい言葉ではありませんが、それを愚直に積み重ねてきた結果、「任せておけば間違いない会社」という評価につながっていると感じました。
特に近年は、ガバナンスやCSR、環境対応といった要素が取引条件として問われる場面も増えてきました。山本さんは早い段階から環境対応の体制づくりに取り組み、SBT認証など脱炭素への姿勢を明確にしています。
かつては“特別なこと”ではなかった取り組みが、時代の変化とともに価値として再評価されていく。
その流れを、山本さんは静かに、しかし確実につかんでいました。
部会活動
吉祥院部会は、今期「リアルを追求する」をテーマに掲げています。
単独部会で規模はミニマム。だからこそ、建前ではなく、実務に本当に役立つ話に踏み込むことを大切にしています。
今期は研修を軸に2回の取り組みを実施。金融機関の支店長を招き、「どんな決算書なら貸したいのか」「逆に厳しいと感じたケースは何か」といった、普段は聞きづらい視点を率直に引き出しました。さらに帝国データバンクの方との対話を通じ、倒産の実例や兆しについても現実的な学びを深めています。
部会の雰囲気は「とにかく仲がいい」
和やかな空気の中で、必要な場面では一気に真剣になる。そのメリハリが、参加者の本音を引き出す土壌になっています。


JOCでの経験
印象深いのは、第20期の総務委員会で副委員長として新入会員オリエンテーションを任された経験です。
「全部決めて、全部やった」
その経験が、JOCにいる意味を身体で理解させてくれたと語ります。人数が大きく増えた期でもあり、負担は大きかったはずですが、やり切った実感が今の自信につながっています。
山本さんが感じるJOCの魅力は、「同年代の経営者と、本音を持ち寄れる場所」
会社規模が大きくなるほど孤独は増える。すべてを話さなくても、頭の中の2割だけでも共有できる関係性が、経営者にとって大きな支えになるのだと話してくれました。











今後の展望と新入会員へのメッセージ
「部会だけでもいい。でも、食べず嫌いじゃなく、一通り味見してから決めてほしい。」
山本さん自身、委員会に入ってなければ辞めていたかもしれないと振り返ります。
関わり方は人それぞれでいい。ただ、“機会”に触れることで世界が広がる。その経験を知っているからこそ、その場を用意し続けたいと考えています。

取材後記
山本さんの言葉は派手ではありません。しかし、現実を直視し、関係性を丁寧に積み上げ、意思決定から逃げない。その姿勢が、静かに、しかし確実に伝わってきました。
吉祥院部会が目指す「リアル」は、厳しさのためのものではなく、仲間と会社の未来を守るためのもの。穏やかな笑顔の奥にある覚悟が、この部会の信頼感をつくっているのだと感じました。
コミュニティシェア委員会
インタビュー&記事作成:山田
撮影:林
