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40周年記念事業 第2部 基調講演~企業の永続性を考える~ 事業報告

事業名:『40周年記念事業 第2部 基調講演~企業の永続性を考える~』

場所:ANAクラウンプラザホテル京都

参加人数:  297名

日時:平成30年10月12日(金) 15時00分~16時00分 

運営担当:企業研究委員会

報告作成:広報委員会  長谷川 、根本、上田(成)
撮影:広報委員会 櫻井、山口、加藤、鈴木、森本、木村


企業研究委員会 後藤委員(長岡)の司会により、基調講演が始まりました。


冒頭に木村代表幹事は

「40周年記念事業のテーマは「学び変わり永続する」です。第2部基調講演では、日本ファミリービジネスアドバイザー協会の理事長を務めておられます西川盛朗(にしかわもりお)さんがファミリービジネスについてご講演頂きます。JOC会員の中でも同族経営の方が多いと思います。また京都信用金庫の取引先についても同じことが言えると思います。1時間という限られた時間ではありますが、集中して明日以降の経営に活かすことのできる気づきや学びがあれば幸いです。」と挨拶がありました。

司会より本日の講師である西川盛朗氏のご紹介後、ご本人が登壇されました。


先生は講演に先立ち、先日行われましたスチュワードシップ会議の講演の様子をお話されました

スチュワードプリンスプルとは、「預かった会社や資産をより強くより健全に育て次世代に繋ぐ責任」という意味です。)当日の
演題は「スチュワードプリンスプル 受託者責任の原則とは何か?」です。

「講演は事業継承の原則の話を行なって、その後一例で石川県の法師旅館のことについて話しました。718年創業のこの旅館は第46代 法師善五郎さんが経営を続けておられます。先代より事業を受け継ぐ際にこのように言い伝えられたとそうです。

『本日事業継承をするが、受け継いだお金や資産は先祖からの預かりものである。お前の仕事はこれらをより良くして次世代に引き継ぐことだ』」と実例を交えてお話されました。

また、先生は事業継承の問題について、川上から川下までの中長期的視点が必要だと考えていらっしゃいます。

「ファミリービジネスは時代遅れの経営形態、加速経営から脱することが近代的である、上場大企業のやりかたをまねれば安心、家庭に会社の仕事を持ち込まないことが良いと誤解されていたからです。


しかし真実は長寿企業のほとんどがファミリービジネスであり、日本は世界一の長寿企業大国である、ところが日本ではファミリービジネスの研究が遅れていったのです。」

その後、先生はファミリービジネスの2つの原則についてお話されました。

○マネジメントの原則1「ファミリービジネスの構成要素と各々の基本的な役割を理解する」
○マネジメント原則2「ファミリービジネスが長く反映する条件」

そしてそれに対して6つの提言をされました。

提言1【3つの承継を考える】

 1、家族と家庭の承継 親の仕事に興味を持つ仕組みづくり

 2、資産の承継 目に見えない資産が目に見える資産を作り上げる

    例えば経営理念や価値観が目に見えない資産

 3、引き継いだ資産を使い、新しい仕組みを作り上げるシステム

提言2【三位一体経営をすすめる】

 三者が将来こう考えているという話し合いがなされていない

 将来から今を振り返り、明日を計画する

 現経営者、創業者、幹部の共同作業で考える

提言3 【FBがコーポレートガバナンスとファミリーガバナンスが必要】

   ファミリーガバナンスの鉄則=ワンボイス(伝える人は一人)

  理念価値観の共有

  ファミリー事業への理解と支援、ファミリーの規律 家訓など

  まず家族会議からスタートする。   

提言4 【早めに後継者と後継チームを育てる】

 新事業、第2創業、事業承継、ベンチャー的起業を推奨する

 経営理念再構築プロセス、後継者がリーダーとなり、理念を分析し、ビジョンを描く

 後継者は衝突葛藤を繰り返しながらビジネスモデルを変化していく

提言5【事業と製品、サービスのコンセプトを見直す】

 コンセプトを開発して評価する、コンセプトにあったプロダクトを作る

 今日と明日のお客さんが何を求めているのかを把握しているか。

 時々コンセプトを見直し、魅力あるプロダクトを作る

提言6【公平感のある利益の配分と社会への還元】

 利益が出たら公平に還元すること

 20-29歳の仕事観の中に環境や人権、社会貢献を重視するようになってきた


先生は講演の結びにあたり
「本日の講演が皆様にとって何かしらの気づき、学びになれば幸いと思います。
また木村代表幹事が掲げる『学び続ける経営道』そして、40周年記念事業のテーマ「学び・変わり・永続する」に関連するお話が出来ておりましたら嬉しく思います。
今後京都信用金庫様がThe bank of hope and gloryとして益々発展されることを祈念しまして私の話を締めくくりたいと思います。」
と挨拶の最後には、ご本人も観覧された40周年記念式典のコーラスで歌われた『威風堂々』をアレンジした言葉で締めくくられ、
会場内の盛大な拍手に包まれながら、西川先生は会場を後にされました。

司会のあいさつにより閉会しました。

企業研究委員会の皆さまありがとうございました。


40周年記念事業事業報告一覧

第1部 記念式典 
第2部 基調講演  ~企業の永続性を考える~
第3部 A分科会 失敗(歴史)から学ぶ「経営道」~しくじり談義+二条城秘話~ 
第3部 B分科会 人とお酒の付き合い方
第3部 C分科会 JOCクラウドファンディング

第3部 D分科会 最新VR技術で巡る世界遺産二条城 タイムスリップツアー
第4部 40周年記念祝賀会 


この記事の作成者:広報委員会 長谷川

※本記事は、各会員が、思い思いに書いておりますので、京信ジュニア・オーナー・クラブの正式見解ではありません。