熟成って? |
09.09.15
西田です。 今日のお肉のお話は 「熟成」です。 皆さんは、熟成って言葉をお聞きになった事はありますよね? では、熟成ってどういう意味なんでしょう? 「お肉は熟成した方が美味しい」とか、 「お肉は腐りかけが美味しい」 なんて言葉をお聞きになった事はありませんか? 実は、熟成の仕方には二通りあるんです。 一つは、写真のような状態(枝肉と言います)での熟成です。 ご覧のように骨も脂もスジもとらずに後足首の所にS字のチンチョウで吊るしてます。 この状態でじっくり冷蔵庫で熟成するのですが、ここでも低温熟成と高温熟成がありますが、ほとんどが低温熟成されてます。 期間は、会社や店舗によって様々ですが、およそ3日~2週間程度です。 この枝肉での熟成する方法を 「ドライエージング」と言います。 そして、もう一つの熟成の仕方は写真のように真空パックした状態です。 枝肉から骨を脱骨して、まわりの脂を少し削って、各部位ごとに真空パックしてから数日おいて熟成させる方法です。 市場などで枝肉の状態で牛を丸ごと1頭買い付ける事が出来ない精肉店舗や焼肉店舗では、ほとんどこの状態で取引されてます。 上写真の枝肉での熟成ですと、空気に触れる部分が多いので、その部分はやはり変色してしまってロスとなります。 左写真の真空パックにした状態で熟成させますと、空気に触れる部分がないので変色はしないのですが、真空する時にお肉を圧縮してしまいますので、ドリップ(血液)が放出されてしまい、真空パック内でたまった状態になってしまいます。 (このドリップが、肉の旨味なんですよね!) これを「ウェットエージング」と言います。 要するに、熟成させるとお肉自体はとてもやわらかくなるのですが、このようなデメリットもあります。 いろんな意見がありますが、できれば熟成させ過ぎないで、お肉の旨味と香りをそのままいただきたいもんですよね!
ここで注意事項です! 熟成は、この二通りの方法がありますが、枝肉から各部位ごとに分割した後から、何日も置いているのは熟成ではありません。 それは熟成ではなく、腐敗しているんです。 熟成の方法を間違うと変な臭みがあったり、変色しまくった状態になっちゃいます。 皆さん、「ドライエージング」と「ウェットエージング」は、 もうマスターできましたか?
詳しくは、またまた西田まで!
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