京都フォーラム2 |
09.10.30 第2部はDNA解明の世界的権威・筑波大学名誉教授の村上和雄先生のご講演です。 テーマは「サムシンググレイト 遺伝子スイッチON!」です。 前回のKK事業の講師で来て頂いた久保先生がチャンスがあれば、 何があっても必ず聞いた方が良いとまで言っておられた意味が良く分かりました。 むちゃくちゃおもしろいです。爆笑、爆笑の連続でした。 科学者で大学教授の講義なんて、つまらないと思いこんでおりましたが なんせ、吉本興業と一緒に笑いを研究されているほどですから、 笑いのツボは完全に押さえられています。 ご高齢にも拘わらず、これから研究したいことを次々におっしゃってました。 前向きですよねぇ。まだまだ夢と希望に燃えておられます。 それでは心に残ったいくつかを紹介します。
・科学は知的なエンターテイメントである。科学にも新たな発見という喜びと感動がる。 ・ビルゲイツが5兆円を出して作られたビルアンドメリンダ財団。 慈善事業にこのお金を50年間で使い切るそうです。ビルゲイツ曰く、 ITビジネスも慈善事業も全く同じだそうです。 どちらも、明確な目標と希望があるからだそうです。 ・すべての生物は全く同じ遺伝子暗号を使っている。人類皆兄弟ではなく、生物皆兄弟。 ・生きているというだけで、感謝。生きているということは、大自然からの恵みである。 137億年前のビッグバンで偶然、元素ができて地球ができ、38億年の歳月をかけて 人間が出来上がってきた。これらは遺伝子プログラムによって成り立っている。 この遺伝子プログラムを組んだのは、人間ではなく自然であり、神である。 これでは、科学的に説明がつかないので、「サムシング グレイト」によって成り立っていると 言っておられます。 神とか言い出すと、科学者の仲間に入れてもらえないそうです。 だから、子供を作るなんて言い方は傲慢である。人間はきっかけをつくるだけで、 ひとつの受精卵が細胞分裂を繰り返して60兆個もの細胞になっていくのに、 子宮の中で38週かかります。母親の一週は胎児にとって1億年に匹敵します。 胎児は生物進化の38億年のドラマを再現しながら、遺伝子プログラムどおりに成長していくそうです。 ・人間とチンパンジーのDNA暗号を調べたら全く同じであったそうです。 違いは遺伝子スイッチがONかOFFかの違いだけ。 ・遺伝子はスイッチON、OFFが出来る。
遺伝子のスイッチのONとOFFは、環境によっても変わるし、心の持ちようでも変わるそうです。 陽気な心ならON! 陰気な心はOFFになる。 病は気からは本当ですね。 実験をされたそうですが、 糖尿病患者の血糖値が、お笑い番組を見たあとは劇的に下がったそうです。 逆に、糖尿病患者に大学の先生にいつも通りに講義をしてもらってから測ると 血糖値が上がったそうです。 ひょっとするとこれからは薬の代わりに、お笑いDVDを食前、食後3日分なんて 処方がされるかもしれないとおっしゃってました。 半分冗談だと思うんですが・・・。
ようは、考え方、心の持ちようを変えて遺伝子スイッチをONにする生き方を していけば、結構いい人生を送れるってことなのかな。 人間、変わることは難しいですよね。 でもいいことを村上先生に教えてもらいました。 人間は3ケ月で骨以外は細胞が全部入れ替わっているそうです。 いうなれば、別人です。 「お変わりありませんね」なんて言葉はうそです。 完全に変わってしまってます。 こう考えると、簡単に変われそうな気がしませんか?
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