|
10.03.21
田中です。 昨年夏から取り掛かってきたKESもなんとか審査も終わり登録となりました。 初回ということもあり大分おまけ的な部分もあり、審査員からも「次回からはこうはいかん」との 厳しいお言葉も頂きながらの登録です。 
このKES登録の目的は、建設業ですと京都府の場合8点プラスされる等のメリットもあるのですが 一番はやはり社内整備でした。 当社では3Mと言われる「ムリ・ムダ・ムラ」を徹底的に改善するためのコスト管理とリスク管理に つながることを皆で取り組もうという訓練です。
まだまだこれからですが、最初は「なんでいまさら?」や「なんのために?」、「忙しいのに・・」とか 自分達の今の現状すらわからず、この先の危機感などさらさらない状態からのスタートでした。 「忙しいのに売上が下がっている・・」、「これまで以上のことをやれているはずなのに・・・」ブツブツ そこで、、、「こんなやり方ではあかん!まず自分らが変わらなあかん! もっと高度な技術力、行き届いたサービス力、安心できる安全管理力、人が育つ組織力・・・ 今まで以上のこれらを身につけたいよなー!これができたらもっとお客様に喜んでもらえるし、 おれらももっと楽しくなるでー!」 ということを皆で話あって、よしやろうということでスタートしました。 が、まだまだ皆が実働に忙しく、なかなか社内で当たり前の基準には届かずに一番頼りにしている 1人のスタッフの心にもスイッチが入らないところも僕が気がかりな点でした。 その彼には「環境保全体制の仕組づくり」を率先して取り組んでもらうことになっています。
このための具体的な施策は、 ①災害・事故時のシステム創り②クレーム対応の仕組み創り③作業・運用手順の徹底 ④安全で環境に配慮した作業場の徹底
といった4つを取り上げているのですが、今ひとつ他人事というか、意義が伝わってない感がありました。 技術面での信頼もあり、影響力や存在の大きな彼でしたから、なんとかスイッチが入ってほしいなと 思う日が続いていました。 先週のことです。KESの審査当日、若いスタッフが電動シャッターが上がりきっていないことの確認 をせず、フォークリフトでシャッターに激突してしまいました。 シャッターは変形しましたが、なんとか復旧もでき動くのには問題はありませんでした。 その夕方、そのことを会議で一番に取り上げました。スイッチをいれてほしい彼もいました。 激突した本人は十分反省もしており、会議ではこのことが社内ではなく、お客様のところで起こっていたら どうなっていたか?誰かに怪我でもさせていたらどうなっていたか? 今回のことをしっかりと受け止め、絶対に注意して皆で反省して改めていこう! こういうことの対策としてKESで訓練していこう!と・・・。 スイッチを入れてほしい彼はというと、少し不機嫌そうに激突した若いスタッフを非難するような感じ で「信じられへん」といった顔をしていました。とても気になりました。。。 それから一週間もたたないうちにKES登録の知らせをもらった次の日の朝のことです。 朝礼前、何件もある現場の準備のためにフォークリフトで積荷の整理をしている彼の姿がありました。 「おはよう」と挨拶した僕は、この前のこともありシャッターが上がりきっていないことが少し気になりましたが 外に出る雰囲気でもなさそうだったのと、操作しているのが彼なので大丈夫だろう・・と行き過ぎました。 その直後です。「ガッシャーン!!」 信じられないくらい大きな音がしました。びっくりして戻るとシャッターが大破しておりました。 そこには呆然と壊れたシャッターを見上げる彼の姿が・・・。 そうです、彼はシャッターの位置に気づかずフォークリフトのまま突っ込みました。 自分の管理職としてのポジション、ついこの前に若いスタッフを非難したのに自分が、、、 いろんなことが頭に浮かぶごとく悲壮な表情のまま、懸命にシャッターを直そうとしますが 大破しているシャッターはビクともしません。。。 普通ならとんでもないことですが、僕は彼のスイッチがもろに入ったことを確信しました。
落ち込んでいる彼と向き合って、「これを身に染みてほしい。頭を切り替えてこれからはこういうことが ないように君が中心になって進めていってほしい」と言いました。 彼の口からも「本当に申し訳ございませんでした。これからしっかりと努めます。」という言葉が 聞けました。直後の朝礼で皆の前で一段と気の入った僕の言葉と、見違えるくらいの彼の表情が あったのは言うまでもありません。 シャッターは大変なことになり、大きな代償となりましたが、身をもって知り得た今回のことは 僕にとってはとても有難いことであり、会社にとっても非常に大きなチャンスになったと思います。 一週間の間にこんな事故が社内に続くなんて・・・、もしこれがなければお客様のところで大変な ことに繋がっていたと思います。正直本当に有難いです。教えてもらってます。 こんなふうにまだまだ頼りないところが一杯ある組織です。改善していかなければいけないところは 山のようにあります。まずはKESをいい訓練ととらまえ、全ての基本につなげて、大きな基盤をつくり 幹の太い会社にしていきたいと思います。 昨日今日と風が強いので修理前の応急処置シャッターがバタバタゆうてます(爆) また長くなりました(謝) 田中
コメントを投稿する (2)
|